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君といた時間   作者: 紀美野 るい
1章~初めての恋~
3/11

第三話~イベントクリア~

「何でこんな事に…」


私と悠樹は、案内人の人たちに、勝手にコスプレさせられた。


いつの間にか、着替えさせられ、いつの間にか迷路に迷い込んでいた。


「いーじゃん。かわいいよ♪里香」


「…そう?けど…」


森のような場所。なかなか凝ってあった。


しかし。前は暗くてよく見えない。真夜中の森?みたいな。


本当…こーゆーの苦手。


「悠樹…」


「…怖い?大丈夫だっつの。さっさとゴールしようぜ!」


「うん…」


私は、メイド。悠樹は執事に着替えさせられた。


いつもと、服が違うせいか、不思議な気分。


悠樹がかっこよく見える。


それは良いとして。怖い…。私は、おびえながらも、悠樹と手錠ごしにガッシリ手を繋いでる。


私と悠樹はトボトボと歩き続けた。


「お、なんか光が見えてきた」


「ゴール!?」


私と悠樹は駆け足でその光へと向かった。


すると、そこには”迷路中間地点”と書いてあった。


綺麗な公園みたいな場所だ。どんだけ広いの…。


すると、ベンチで、カップルが見えた。


「あ、あれ?蓮と由紀?」


そこには見覚えのある2人が、座っていた。


「お、里香じゃん!お疲れ~」


「そこに、有難い事に冷水機があるよ。」


蓮と由紀は、お姫様と王子様の格好をしていた。


「由紀、かわいい……」


由紀は、そんな事ないよー。なんて言いながら笑っていた。


だけど、その横で気に食わないような顔をしている蓮がいた。


「蓮…?あ、れ、蓮もかっこいいよ!」


私は、蓮の気分を悪くさせないように励ました。


「里香、かわいいな」


蓮は、ニコッと笑った。


ホッ…。良かった。蓮、機嫌直った?


「おいっ俺はー!?」


悠樹は、蓮の肩に手を回した。


「ははっ。お前もかっけーよ。ホストみてー」


「ばっうるせーこんにゃろ」


フフッ。こういうのって良いな。


由紀と顔を合わせて、ニコッと笑った。


「よしっ、悠樹!いこっ!」


「あれ?さっきまで、あんなに震えてたのに」


悠樹がイタズラっぽく微笑んだ。


「そ、そんなことないよ!」


すると、また蓮が機嫌悪そうな顔になった。


え?なんで?


私は、何も分からずに、迷路にまた入った。


「悠樹。なんか蓮、怒ってなかった?」


私が、歩いてる途中に聞くと、今度は悠樹が私から目を逸らした。


「ゆう…き?」


すると、悠樹は、私の体を自分の体に寄せた。


「俺も、少し機嫌悪いんだけど」


「え…?」


私は、悠樹の顔を覗くと、不機嫌そうな顔をしていた。


「俺、里香にカッコイイって言われてない」


「え、そうだっけ?」


「おう。」


なんか、悠樹が可愛く思えた。


私は、フッと悠樹の胸の中で微笑んで、少し背伸びして、悠樹の耳元で言った。


”かっこいいよ”


すると、悠樹は、また私から目を逸らした。


「可愛すぎ。里香」


「な、何言ってるの」


「けどさ、蓮が怒ってるのって、あれだよ。焼きもち。俺が里香と仲良くしてたのもあるし。


多分。。。これも」


そういって、悠樹は、私と手錠で繋がれている方の手を上に出した。


「恋人つなぎしてるから」


「え、え、いつのまにいいいいい!?」


「お前が、震えてる間にな!」


「は、は、は、はずっっ」


私は、あわてて、恋人繋ぎを止めようとすると、悠樹が力強く、私の手を握った。


「離さない」


そう言って、悠樹は、歩き出した。


嘘。なんか、悠樹じゃないみたい。


鼓動が速くなっていく。胸が苦しい…。


「悠樹…」


私が、つぶやいても、悠樹は、何も言わなかった。












いつの間にかゴールに着いて、私は、ネックレスをもらった。


「かわいい!」


「なかなか良いじゃん。俺は、鍵のネックレスだ。お前のネックレスのハートの穴に入るんだな」


「あーなるほどねえ」


私は、ネックレスを着けた。


「どう、似合う?」


「うん、似合ってる」


悠樹が素直だ。


いつもなら、お前みたな奴にそんなシャレたのは似合わねーとか。言うのに。


こっちが調子狂うよ。


すると、後から、由紀と蓮の出てきた。


「お疲れ~」


私が、ニコッて蓮に笑いかけた。


だけど、蓮は、無視して、由紀と、ネックレスをもらいにいった。


やっぱり、怒ってるのかな。


焼きもちなのかな。


「じゃ、かえるか。もう7時だ。」


蓮が話を切り出した。


「うん、そうだね」


私たちは、電車に乗り、自分の最寄駅で降りた。


「今日は楽しかった!ありがと!」


私と蓮と悠樹は一緒に降りて、由紀に手を振った。


「じゃあね。一日ありがとう」


蓮が、笑顔で言った。


「うん!ありがと!また明日学校で!」


電車のドアがガタンと閉まった。


「蓮も、由紀ちゃんと仲良くなったな」


悠樹が、蓮に言った。


「そんなことないよ」


そういって、蓮は、一人でに歩き出した。


なぜか気まずい空気で、家まで帰った。







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