表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

主語のおおきな物語

掲載日:2026/06/08

 みんなが言った。


「主語のおおきな話をするやつらは信用ならない。やつらの言う『我々』の中に我々は入らないぞ! 我々が言ってもいないことを言ったように話すな!」


 ぼくは首を傾げた。


 その意見はもっともだ。でも、それはSNSサイトなんかでよく言われている意見だった。それはほんとうに、みんなの意見なのか?


 もしかして、みんながそう言ってるから、みんなも同じことを言うんじゃないんだろうか?


 ぼくは早速反論した。


「確かにそうかもしれないけど、でも、少なくともぼくらはいつもそう言ってるよ」


 すると、べつのぼくらが怒りだした。


「ぼくらをおまえと一緒にするな! おまえ、本当に日本人か?」

「日本人ならおまえみたいにバカじゃないはずだぞ!」


 すると座禅をしていた日本人がにっこりと立ち上がり、反論した。


「我々日本人は古来より『和』を重んじて生きてきたはずですよ? なごみましょう」


 そこへ中国人がやって来て、上から目線で言う。


「漢字をはじめ、日本文化には我が国がもたらしたものが多いアル! ひれ伏せブー!」


 アメリカ人が飛んできた。


「日本は我が国の占領物だぞ! ブル・シット!」


 世界が震撼した。


「日本なんて島国に何を固執しているんだキミたち! もっと広い世界に目を向けてみよ! ほら! この俺を見るんだ! 見て見て〜」


 地球が世界を叱りつけた。


「世界なんてどこにあると思ってんの? この子は! あたしがマザー・アース! あたしがあんたらの母ちゃんなんザマァースからね!」


 宇宙が高笑った。


「星空を見つめていると何もかもどうでもいい気持ちにならないかい?」




 ぼくはどうでもよくなった。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
最後の宇宙の言葉を考えると、個人の悩みなんてどうでも良くなりそうですよね。 個人が悩んでしまって、それこそ病みそうになってしまった時。そんな時には主語を大きくして考えてみると、あら不思議なことに悩み…
なるほど、主語が大きいとはこういう事だったのですか。 段々と発言している主体の規模も大きくなっていますね。
話が大きい(-ω-;) まあ主な語りが大きいんだから仕方ないね。 ん? 主語の大きなヤツが信用ならないって話なんだから、高笑った宇宙さんが一番信用ならないって事かな?
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ