表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/12

第八話 第六天魔王と時次郎

 僕と三休狂雲、それに鈴花の三人は、

 第六天魔王の率いる騎馬隊に取り囲まれた。

 そして第六天魔王は、


「予言者よ、あの若者が伝説の剣士か?」


 傍らの老人に問う。その問いに老人は頷き、


「左様でございます、第六天魔王様」

「ならば、その若者を始末するしかないな」


 そう言いながら赤馬から降りた第六天魔王は、


「お前たちは手を出すな」


 と、騎馬隊に命じて、小姓を呼び寄せる。


「蘭丸よ、鬼斬おにきりの太刀を持ってこい」


 小姓は大太刀を鞘から抜き、


「第六天魔王様、ここに」


 第六天魔王に差し出した。


「これは吉備の国の鬼羅きらを斬った太刀だ」


 そう言いながら、第六天魔王は、

 大太刀を手に取る。


の治世を脅かそうとは笑止千万」


 ニヤリと不敵な笑みを浮かべた第六天魔王は、


「死ね、伝説の剣士よ」


 大太刀を八相に構えた。対する僕は、


「死ぬのは貴様だ」


 愛刀の菊一文字を青眼に構える。

 だが、次の瞬間、


 グオォーン。


 第六天魔王が凄まじい斬撃を放った。

 僕は逃げずに前へ踏み込み、


 ガヂリッ!


 愛刀の菊一文字で受け止めたのだが、


 バギイィン。


 凄まじい威力で刀は真っ二つに、へし折られる。

 この一撃に、三休狂雲は驚愕の声を漏らした。


「祟神の首を断ち斬った刀が折れるとは」

「逃げて、総司!」


 鈴花が叫んだが、ここで僕が背を向ければ、

 確実に斬り殺されるだろう。しかし、この時、


「待て、兄者」


 と、一人の侍が姿を現した。

 その侍は地味な紺色の着流し姿で、

 背中に長剣を背負っている。

 その侍の姿を見た第六天魔王は、


「時次郎か、久し振りだな」


 そう言って微笑を浮かべた。だが、時次郎は、


「私は兄者の覇道を止めに来たのだ」


 厳しい表情で言葉を返す。

 それでも第六天魔王は、


「二人で天下を治めよう。兄弟で争うことはない」


 そう言ったのだが、


「兄者の恐怖による統治は、民にとっては不幸だ」


 時次郎は第六天魔王を拒絶した。


「兄者よ、我ら一族の北都の剣は都を守る剣だ」

「余は理力を得ている。剣技だけでは倒せぬぞ」


 時次郎は背中の長剣を抜き、両者は対峙した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ