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第19話 暗殺の夜

 暗殺の決行の夜、

 僕は案内役の騎士・トリスタンと共に、

 ガウェイン卿の屋敷に向かった。

 夜空の三日月は、赤い不気味な光を発している。


「まず、私が斬込みますから」


 と、トリスタンは言い、


「これでも剣の腕には自信があります」


 彼は意気込んだ表情を見せた。

 二人は夜の闇のなかを歩き、僕は、

 こう、トリスタンに質問する。


「屋敷には何人、いるのですか?」

「ガウェインの他には、元拳闘士の使用人が一人」


 敵は二人。二対二だ。

 そして、しばらく行くと、屋敷に到着した。

 そこでトリスタンが大声を発した。


「夜分、恐れ入ります。騎士のトリスタンです!」


 この男は、暗殺だというのに、


「真正面から行く気か?」


 その声に応じて、大柄の使用人が扉を開ける。


「これはトリスタン様、どのような、ご要件で?」

「ガウェイン卿は、ご在宅ですかな」

「はい、いらっしゃいますが」


 そう使用人が答えた瞬間、

 トリスタンは剣を抜いて、


 バサリ。


 元拳闘士の使用人を一刀両断に斬り殺した。


 ドサリ。


 使用人の倒れる音の後、


「何を騒いでいるのだ」


 奥から一人の男が顔を出す。

 彼がガウェイン卿なのか。その男に向かって、


「死んでもらうぞ!」


 と、トリスタンは斬りかかったが、

 瞬時にガウェイン卿は身を翻刺して、


「トリスタンよ、王室の命令か?」


 攻擊から逃れて、剣を取り身構えた。


「問答は無用」

「ならば、返り討ちにするまでだ」

「死ね、反逆者!」

「この王室の飼い犬がッ!」


 両者は室内で剣を合わせ、


 ガキ、ガゴッ、ガギィン!


 激しく火花を散らす。

 その戦いを見ながら僕は、腰の剣を抜いて、


「私怨はないが、これも仕事だ。怨むな」


 ズバッ。


 一太刀で、ガウェイン卿の胴を深く薙いだ。


 ブシャッ。


 血が吹き飛び、ガウェイン卿が、


「うぐ、あがぁ」


 うめき声を漏らした、次の瞬間、


 ザシュン。


 二の太刀で、ガウェインの首を切断する。


 ゴロリ。


 ガウェイン卿の首が、血の海の床に転がり、

 この暗殺任務は完了した。


「み、見事な、お手並みで」


 トリスタンは僕の暗殺の手際に驚いたようだが、


「前の世界でも、こんな仕事は、よくありました」


 僕は平然と答えて、


「さあ、長居は不要ですよ。トリスタンさん」


 と、足早に暗殺現場から、二人は走り去った。

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