第13話 追撃隊長の紅蓮
僕は第六天魔王の代官・丈一を倒した。だが、
「すぐに別の代官が派遣されるだろう」
と、三休狂雲は言う。それでも僕は、
「第六天魔王を倒すために都へ向かいます」
と、手塚宿から旅立つことにしたのだが、
名医の黒十一斎は、
「時次郎さんは、しばらくの間、養生が必要です」
そう言って、結局、時次郎の看病のために、
三休と鈴花は手塚宿に残り、
僕は一人で旅に出ることにした。
そして旅立つ日、
「気を付けてね、総司」
鈴花は兄である丈一を殺した僕に、
笑顔で手を振ってくれる。
こうして僕は一人、手塚宿を出た。しかし、
「待て、お前が伝説の剣士だな」
と、人気のない山道で数人の男に取り囲まれる。
「第六天魔王の手の者か?」
「それ以外に何がある」
刺客は六人。
全員、剣や薙刀、槍といった武器を持っていた。
僕は腰の刀を抜く。
「殺せ!」
一人が声を発すると、全員が襲いかかってきた。
ガキ、ガゴッ、ガギィン。
僕は敵の刃を打ち払い、
「イヤアーッ」
手近な一人の胴を薙ぐ。
ブシャッ、
血飛沫が飛び、
「あっ、あが」
うめき声を漏らして、一人が倒れた。その直後、
背後から斬りかかってきた敵を、
ザシュン。
振り向きざまに、斬る。
「こいつ、強い」
敵は、僕の腕に恐れをなしたようだ。それでも、
「オレは第六天魔王軍・追撃隊長の紅蓮だ」
と、赤い防具を身に着けた男が前に出てきた。
僕は一応、
「天然理心流、新選組一番隊長・沖田総司」
そう名乗ってから、
「イヤアーッ」
斬撃を放った。だが、
ガギィン。
紅蓮は剣で刀を受ける。
そして、グイッと、剛力で僕を押し返して、
「セイヤーッ」
強烈な一撃を放ってきた。しかし、その刹那、
ササッ、
僕は身を翻して、切っ先から逃れ、
ズバッ。
刀を水平に刀を薙ぎ、紅蓮の首を撥ね飛ばす。
ゴロリ。
頭部が地面に転がり、切断された首から、
ブシャーッ。
勢いよく血が噴き出した。
それを目の当たりにした残りの三人は、
「バケモノだ」
と、逃げ出す。
だが、僕の旅は始まったばかりだった。
今後も幾多の敵が襲い来るだろう。
「僕が目指すのは都。第六天魔王の城だ」




