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第1話 「過労死したら、女神にスキル《監視魔法Zavix》を付与された件」
「カクヨム」同時掲載
俺の名前は黒瀬悠真。
三十路を迎えたばかりのインフラエンジニアだ。
……だった、というべきか。
目を開けたとき、俺は見知らぬ白い空間に立っていた。
そこにいたのは、優しく微笑む女性。
長い金髪が揺れ、母のように包み込む雰囲気を持つ。
「……よく頑張りましたね、悠真さん。」
「……俺、死んだのか?」
「ええ。あなたは溢れかえるアラートに埋もれ、とても苦しみながらも、システムを守り続けました。その献身を、私セラフィーナは見ていました。」
彼女の声は、不思議と胸の奥に沁みていく。
ああ、ようやく俺を認めてくれる存在がいたんだな……そう思った。
「その献身を称え、転生後の人生も有意義に過ごせるようあなたにスキルを授けます。
愛するものを見守り、守り抜く力。
その名も──《監視魔法Zavix》です」
「………………は?」
「ダンジョンを運用し、魔物の発生を監視し、住人や冒険者を守る。
それは、愛そのものです。
悠真さん、あなたならきっとできます。」
優しく俺の手を包む女神セラフィーナ。
……いや、なんで異世界でまで、俺はシステム監視をやらされるんだ!?




