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死の魔獣  作者: 卵太郎
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はじまり

かつて、この世界は、職業やスキルがあり、魔法を使い、人々が4つの大陸で平穏な暮らしをおくっていた。


魔王軍もいたとされていたが、人々は平穏な暮らしをおくる、ずっと前に、滅びていた。


そんな暮らしが崩れるだなんて人々は思ってもいなかった。


魔暦2132年夏、突如平凡な暮らしは崩れた。大きな音と光と共に、自由の国 【ダム フリクス】の


南西部に巨大な魔獣が現れた。現在でも発生する魔物討伐のために、騎士団というものが存在していたが、


魔獣討伐騎士団は魔獣に近づくことすら出来ず、全滅した。人間と魔獣では大きな力の差があった。


国は耳をつん裂くような悲鳴は一晩でピッタリと止んだ。そこに残ったのは、無残な死体と崩壊した建物であった。


魔獣は一体だけでなく同時に、複数現れた。


「全世界に通告する。メドウ大陸内にて自由の国【ダム フリクス】、経済の国【メイビー】


魔法の国【カトラス マジック】水の都【ウォルター】以上4国が陥落。


人類はメドウ大陸を放棄することを発表する。」


法王の言葉は、遠征連絡魔法により、全世界に通告された。


「第一期!魔獣討伐団、人類の存亡で存を取るか、亡を取るか、貴様らが決めろ!」


存在していた騎士団を基盤とし、魔獣討伐団が結成された。


小隊500隊 中隊300隊 大隊 100隊 魔法専門特殊部隊5隊 合計200万人に上る大軍団であった。


「バジリスク大陸、沿岸部にて、魔獣は出現。全隊にて、魔獣を攻撃せよ!」


魔暦2135年、バジリスク大陸沿岸部、魔獣が出現した。




「前方にて、魔獣を確認。第72大隊にて正面からの攻撃を行う!」


威勢の良い声が隊員に届く事はなかった。第72大隊の団長が振り向いたところに広がっている光景は、


紫色に変色し、倒れた隊員たち。目に生気があるものは一人もいない。前を向くと紫の雷が顔の目の前まで来ていた。


結果は全滅。騎士団最強の男でさえも究極スキル 《非撃》と言う鉄壁の守りをつん裂かれ、


手も足も出ずに死亡した。


防衛手段を失った、人類は瞬く間に滅びていった。


人類の最後の希望として職業が勇者の者を、残りの魔術師全員を犠牲にし、召喚した。


その者は1人で魔獣討伐団よりも強かった。


しかしその青年は、魔獣を狩ることをせず、自分の全魔力を使用し、巨大な魔法陣を作った。


魔術師がいなくなったので、魔法学は衰退した。しかし少しの魔術と科学が合わさり、文化は再生した。


職業もスキルも使える人はいなくなっていった。


そして、生き残った人々はその魔法陣の中で、また、平凡な暮らしを始めた。


魔獣の脅威を忘れてしまうくらい、長い長い時間を...。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


「はーい、これで魔歴の授業を終わります。礼。」


『ありがとうございました。』


ふうー。授業だりー。なんでわざわざ、魔歴の授業するんだよー。だって、魔獣って300年以上前の伝説の生物だろー。


世界に250人の長命種で450年生きてるジジィはいるだのなんだのいってるけどさ、いるわけねーじゃん。


「次、科学かぁー」


「えーだりー」


「そーいえばさー」


いつもの3人で馬鹿話をしていた。休み時間はあっという間に過ぎ、授業が始まる。


声の高低がなくのんびりとした声。この先生の声眠くなるんだよな...。意識がうすまっていく。zzz....




目の前に、俺の家?親もいる。壊れていく。家も、親も、何もかも。その時、俺が光り出した。


「さあ、ゆう...」



いて、頭叩かれた。


「コラ!寝るんじゃない!」


体罰だー訴えてやるー。ぶーぶー。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


その時だった。遠くの方で、大きな爆発音。黒板を爪で引っ掻く音よりも遥かに不愉快な音。


ギャオーー!と言う、まるで獣のような声。


ここまで、悲鳴が聞こえてくる。窓ガラスが大きな音を立てて割れる。


こんな事が起きたら、まず教師が対応してくれる筈だ。


誰もがそう思った。しかし、教師は、カビだらけの身体で絶命していた。


教師だけでない。窓際の生徒全員がもう、動いていなかった。


学校は大混乱。泣き叫ぶ者、取り仕切ろうとする者、家に帰ろうとする者、無言で立ちすくむ者、死んだ者。


はじめに俺はあの夢を思い出した。家族はあっちにいる。俺は走った。


彼は気づいていなかった。その全力の走りが既に人類の限界を超えていることに...。











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