17.竜巻と斬撃 水と獣
パズズ「くっ…この力素晴らしいな!」
奏汰「何を喜んでんだよ、ドMか。」
パズズ「喜ぶに決まっている。ここまでの胸の高鳴りは久方ぶりだ!」
奏汰「お前に用はねぇ。さっさとそこを退けぇ!」
その瞬間、奏汰の動きが止まった。
奏汰「これは…」
パズズ「黒い形態はお前だけの特別なものじゃないのは知っているだろう?我々親衛隊が持っていないわけないだろう!!」
奏汰「ああ!分かってるよ!!」
2人は睨み合う。
大きな黒い力が周囲を漂っている。
奏汰「はぁぁぁぁ!」
パズズ「はぁぁぁぁ!」
2人の力はぶつかり合う。
奏汰の剣を難なく避けるパズズ。
パズズ「そんな剣で切れるかぁ!」
奏汰「それはどうかな。」
パズズは背中に傷を負った。
パズズ「なに…?」
奏汰「俺の能力は、間合いを見切っても返しがあるから攻撃は入るんだよ。」
パズズ「そんなものかぁぁ!!」
パズズ「空気魔法・黒風!」
大きな黒い竜巻が奏汰を包んでいく。
パズズ「出ることは出来ぬぞ!出ようとすれば痛みを伴う!」
奏汰「出る必要はねぇ。この竜巻ごと切っちまえば問題ねぇ!!」
奏汰は剣を構える。
奏汰「黒剣・真蓋津切!」
奏汰の黒い斬撃は竜巻を切り裂いていく。
パズズ「何ぃぃぃぃ!!」
その斬撃はパズズの身も切った。
パズズ「ゴホッ…ゴプッ。」
血を吐くパズズ。
奏汰「てめぇはもう終わりだ。サタンは返してもらう。」
パズズ「私を…倒し…たとて!まだ親衛隊…は…3……。」
パズズは静かに息を引き取った。
奏汰「殺すのを躊躇っているわけにはいかねぇな。サタンを助けるのが目的だ!」
その時、正樹は今までにないピンチに陥っていた。
正樹「くっそ…」
???「隠れんなよぉ。絶望の顔が見えないじゃん!」