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異星で始める魔導工学  作者: ウロクX
9/11

1-5 精都フィオラ

安藤は馬車・・・というか引いている動物は馬では無く大型の蜥蜴だが、それに乗せられ、エウロスから離れた。エウロスはどうやら調べられているようだが、入念にロックしたから大丈夫だろう。いきなり爆破するようなことがなければ。


近くで見ると彼女たちはやはり特異な容姿だ。瞳は赤みがかっており、肌は赤黒い褐色。何より鋭く尖った耳。そして手足がスラット長く、モデル体型だ。


はっきり言おう非常に魅力的だ。


さて、盤面を馬車内に戻す。馬車は内も外も金属の装飾があり、金属加工技術はそれなりにありそうだ。座っている椅子の生地も滑らか、何かの動物の皮だろう。文明レベルはやはり地球の中世ヨーロッパ程度かもしれない。


出発からかれこれ30分。エウロス不時着から彼女たちが到着した時間を考えるにそろそろか。そう思っていると馬車が止まり、扉が開かれる。


目の前に広がる景色は・・・自然と調和した天然素材の街並み。中世ヨーロッパもしくは西アジア系の建築物に似ている。街中には小川が流れている。街の両サイドには崖がそびえ立ちその崖を使ってツリーハウスのように家が遥か上の方まで続いていた。ここは渓谷のようだ。


なるほど、天然の要塞といったところか、確かに防衛には向いている。他の問題は色々ありそうだが。


街の奥へと進むと一際大きな屋敷がある。他の家に比べ高台にあり、おそらくここが領主の屋敷なのだろうと思えた。中に通されると身なりの良いその女性が1番奥に座った。どうやらここで1番偉いのは彼女のようだ。


皆が彼女に向かって一礼する。どうやらここの文化は地球と似ているものもあるようだ。服従、敵意がないことを伝えるという意味で、似てくるのか。


そして、中央に立たされた安藤を取り囲むように議論が始まる。見る限り種族は2つ。ここに連れて来たダークエルフのような外見の人々。皆、整った顔立ちでスラッとしてスタイルがいい。この領主だけでなく、種族としての特徴なのだろう。


もう1つの種族は獣人のような小柄な種族。淡い白系統の髪色。個人差はあり赤系統や青系統の白毛だ。毛量多めの髪からは2本の狐のような耳が生えている。男性と女性でだいぶ見た目が違うが。男性は背は低いが体格はがっちりしている。一方女性は男性よりいっそう小柄で華奢なイメージ。年齢がよく分からない。


今も安藤の目の前で、恐らく安藤の処遇について議論がされている。今はそのやり取りをしっかりと聴くことだ。それが安藤にとっての生存ルート。


議論は進み話は収束したようだ。ここからが安藤の出番。安藤は意を決して手を挙げる。その動きに周囲の者達は驚く。


「アリュセナ・・・様。」


言葉にも驚く。反応を見る限りあっていたようだ。この責任者の名。敬称も合っていたと思われる。ではプレゼンの時間だ。

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