1-2 未知の惑星
惑星の観察を初めて3日。色々な事が分かってきた。
まずは自身とエウロスの状況について。
自身については完全に奇跡的という他ないが健康そのものだった。このコールドスリープの臨床結果を報告すれば、どんな成果になるかわかったものではない。ただ、内蔵系としては消化器系が少し弱っている(お腹を壊しやすい)のと、やはり筋肉の衰えが激しい。元々肉体労働派ではないが、脱力感があり、重力下での生活が心配だ。今はリハビリをするしかない。
次にエウロスについて、機体は内部の不具合は数え切れないほどあり、恒星間はおろか、別の惑星への移動も厳しそうだった。ただ、モニターする限り、外装はほぼ無傷で綺麗なものだった。
備蓄していた資源に関しては真空冷凍してある医療品と1部の食料、水は使えそうだったが、一般の倉庫に保管してある分は触っただけでパラパラと崩れていった。このことからもあの惑星で調達するしかない。エウロスの状態を考えると着陸成功の確率は80%程度。悪くない数字だ。元々惑星探査船だけあって大気圏突入は想定してある。
次に惑星について。
この惑星は観測できる限りで、本当に地球とよく似ている。大気組成も酸素と窒素比率が酷似しており、1部の解析不明な元素を除いて地球そのものだ。その不明原子も1%にも満たないもので、身体への影響があるかは厳密には分からないが、それでも奇跡としか言いようがない。
そして地表を確認するとかなりの文明レベルの建築物が確認できた。それが地球と比べてどの程度なのかは分からない。その建物は大陸の数カ所に集まっている。都市と呼べる大規模なものは10も無い程度。大小含めれば数十箇所確認できたが、それを考えると夜間の灯は少なく、文明レベルは地球より低いかそれとも独自の文明を築いているのかもしれない。
また、大型生物も確認できた。恐らくそれは野生生物だろう。知性がある生物には見えない。他の高度な文明を持った知性体がいることは間違いない。
それからも体のリハビリを続けつつ、星の観察を続けた。そして冷凍保存してあった点滴の在庫も残り僅かとなり、安藤は決断する。
「着陸しよう。」




