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134.引きこもり生活は快適だったりしますが

なんてことも、ありました。


てなわけで、現在私はこのお屋敷でふらふらしている毎日だったりする。

このお屋敷の中でも、私が異世界人だということを知っているのは限られた人だけで、他の人たちには外の人と同じように、私は病弱でふせっていることになっている。

だからお屋敷の中でもあまり出歩けず、ほとんど自分の部屋と食堂や図書室、レイやダイアモンド様のお部屋くらいしか活動範囲じゃないんだよね。


もともと引きこもり生活は苦にならない性格なので、思う存分、だらだら暮らしています。

こっちの世界にも少女小説っぽい小説がいっぱいあったので、一日中ベッドで暮らしていても、自分的には困らないくらい。

お世話になっている身だし、いつ元の世界に戻れることになるかわからないから、レイに頼まれた元の世界の話はせっせとノートにまとめているけど、他はほんとうに何もしていない。

正直、ちょっと太ったと思う。


ノートの作成は、まぁまぁ順調かな。

忘れていることや、初めからしらないことも多いけど、できるだけ正確に思い出そうと努力すると、人間って案外いろいろ覚えているものだなぁと実感した。

夜、お仕事から帰ってきたレイにノートを渡して読んでもらいつつ、質問に答えていると、また意外なことを思い出したりして。

もの覚えが悪いって自分のことを思っていたけど、人間の脳ってやればできるのかも、とか思っている。


レイは、私のノートをすごく大切に扱ってくれている。

今日書いたぶんだけじゃなくて、以前に書いたものも、何度も読み返しているみたい。

書いた本人である私が忘れていることを急に口にしたりして、びっくりさせてくれます。


できるだけレイのお役にたてるようにって実践的なことや、地球の知識もいっぱいノートに書いてみた。

オーバーテクノロジーになっちゃうかなとも思ったけど、いまここに私がいることにも意味があるのなら、ここで私がレイたちに知識を与えることもひとつの運命なんじゃないかなって居直っている。


だけどこちらの世界も、けっこう不便のない生活なんだけどね。

レイの話を聞くと、ここ数年で一気に便利になったらしい。

どこの世界でも、時代が動くときはあっという間ってことかなぁ。


でもレイにとっていちばん重要なのは、私がいた世界では当たり前のようにみんなが教育を受けられている、そしてどんな生まれ育ちの子でも、教育を受ければある程度まで知識が身に付くという「現実」らしい。

ここの世界では、貧しい生活を送る人には脳がないとか、計算なんてできるはずないという「常識」があるんだって。

で、実際に貧しい生活を送っている人たちは計算や文字を習う機会もほとんどないから、できなくて、その結果をもって、やはり彼らには計算なんてできるようになるだけの知能がないんだって言われているらしい。

読んでくださり、ありがとうございます。


ちょっと遅刻です。

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