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神様は引きニートでした  作者: 文月
9/22

たそがれる遊び人と惑う世界

赤い赤い。

流れるそれは赤い。

そんなもの、常識?


黒く、炭のような月が水に沈む。

蒼く、汚れた瞳が焔に舞う。

白く、澄み渡る空は霞みゆく。

何故、それを月かと言われれば、それは丸いから。

何故、瞳なのかと言われれば、それは泣くから。

何故、空であるかは、わからない。


曖昧な定義の上の不鮮明な景色。

水に沈んだ月の上、

崩れた柱に座るもの。

古火羅。


彼は、目の前にあった命を見つめていた。

海上の紅蓮は、今も瞳を離さない。


もう、いいのだ。

飽いてしまったのだ。

焼け落ちた月と、

煙の覆う空。


手の平で、それは実現した。

彼の手の平の上で、


彼は笑っていた。

泣けていなかった。

そもそも、泣くことも感じ得ていない。

興味すらない。


散りゆく筈の命さえ、

もう彼にはない。

彼は、


だから。

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