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賠償スキルで無双します~魔王との戦いで逃げる時に勇者達に生贄として置いて行かれたので、賠償スキルでみんな奪ってやった~  作者: 喰寝丸太


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第80話 第5回戦

 魔法戦の第5回戦。

 準決勝。


「では構えて。始め!」


「【火魔法、火の海】」


 石舞台一面が炎の海になった。

 いきなりの大魔法だが。

 このぐらいダメージじゃない。


 でもこのまま指を咥えているのも違う。

 俺は炎を摘まむ動作をする。

 それをパクりと口に運んだ。

 虚無魔法発動。

 俺の周りの炎が消えた。

 そして幻影魔法。

 俺の体は一回り大きく膨らんだ。


 残っている炎を食べて回る。

 どんどん大きくなる俺の体。


「くっ、消去魔法か。【火魔法、火の雨】」


 炎が雨の様に降って来る。

 俺は天に向かって大口を開けた。

 虚無魔法で炎が吸い込まれたようにしたのは言うまでもない。

 もう俺の体はまん丸だ。


 もっとも幻影魔法だが。


 そして、突然、俺の体が爆発した。

 俺の体は分身した。

 もちろん幻影。


 分身は火を吹いたり、炎の玉を投げつけたり。

 対戦相手は必死に躱したり、魔法で防壁を張った。


 フィナーレはどうするか。

 分身が、分身に誤って魔法をぶつける。

 分身同士の喧嘩が始まった。

 舞台の上は乱戦になった。


 俺は火魔法で棍棒を出すと、対戦相手の尻を叩いた。

 対戦相手は場外に叩き落とされて、勝負ありとなった。

 対戦相手の尻の部分は丸出しになっている。

 笑いが起こった。

 落ちがいまひとつだが、まあいいか。


「おう、親友。俺はお大尽様になった。武力と財力この手に握ったぜ」


 ショウの増長は止まらない。

 いや、何となく落ちがみえる。

 まあ、今の間だけだから好きにさせておくさ。


 それにしても、猛毒ネズミは殺されなくなったな。

 犯人の痕跡もぱったりだ。

 目撃情報はたくさんある。

 どす赤黒い魔力を纏った人物は目立つからな。


 それにしても、制御不能なほど魔力を増やしてどうなるのかな。

 昼間の目撃情報がないから、昼は制御出来てるか、家に閉じこもっているのだろうな。


 夜に活性化するなら吸血鬼で決まりだが、先入観念は良くない。


「また、難しい顔してるな。パーっと行こうぜ。今日は俺がおごるよ」

「まあいいか」

「だな、肩の力を抜いて気楽にいこうぜ。ここだけの話だけど、決勝戦の相手の買収も済んでいるのか」

「おう、もちろん。そして、学園長とのエキシビジョンマッチもな」

「お前、学園長を買収したのか」

「だな」

「よし、色んな所から借金して最後の戦いに賭けよう。絶対に負けるなよ」

「おう、負ける要素がない」

「よし、リリーちゃんの所に飲みに行こうぜ」


 あの怪しい酒場に入ると、女の子達がわんさか寄って来た。

 ちやほやされているのはショウだが。

 今日、大金を稼いだのを知っているらしい。

 リリーが報せたのに違いない。

 まあ別に俺のお金じゃないからな。


「よし、ゴブレットタワーだ」

「ひゅうひゅう、ショウ様素敵」

「いよお大尽様」

「王都の一等地に家を買ってほしいな」


「任せとけ。俺には賭け事の神様がついている。絶対に負けない」

「ダーリン、期待しているわ」


 リリーがショウに寄り添う。

 さて、ショウは放っておいて、情報収集するか。


「何か噂はない?」

「飲むと魔力が増える薬があるんだって」

「へぇ」

「チンピラはそれを手に入れようと必死よ。チンピラのボスのボンボレスが景気良いみたい。昨日もこの店に来て豪遊していったわ」


「その薬はどんな物かな」

「見せてくれないのよ。一粒金貨10枚だって。飲むと魔力量が少し増えて、そして一時的に物凄く魔力が増えるらしいの。それを飲めば、チンピラ程度でもオーガに太刀打ちできるらしいけど、眉唾ね」

「偽物なのか」

「ええ、この酒場で喧嘩になった時にチンピラが飲んだけど、喧嘩に負けてたわ」

「ボンボレスが金集めのために考えたのか。詐欺師だな」

「でもボンボレスは強いわ。その喧嘩で勝った相手の組織を次の日には壊滅させたから」


 へぇ、無敵薬ね。

 禁忌スキルの類の話かな。

 そういう匂いがする。

 ボンボレスが作っているかは知らないが、偽物なのか本物なのか。

 こっちと絡んでくるようなら潰す。

 そして、その薬の成果を奪ってやろう。

 ショウ辺りが馬鹿やって、絡まれたりしないかな。

 ショウは小心者だから、マフィアみたいな連中に喧嘩を売ったりはしないかも。

 だが、気が大きくなっている今なら分からないぞ。

 ボコボコにされたら、仇は討ってやるさ。


 ちょっと期待して待とう。


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