営業とは違うのだよ営業とは
名前借りました
兄レウスが、父ドラグロに言われていた。
「交渉は、1度断られても諦めてはダメだ。何度も粘り強く交渉するんだ!」
断られても、諦めない。
レウスは、父から教わった事を、実践した。
しかし、仕事はそうでも恋はそうでもない、と、言う事を、父は言わなかったからなのか、レウスは恋にも、諦めない、を実践した。
レウスは、とある令嬢に片思いをしていて、婚約を申し込むが、断られても諦めず、また婚約を申し込む。
レウスの理屈は凄い。
当主から断られた→本人はその気
本人から断られた→当主に断れと強制された
本人に会わせてもらえない→嫉妬で婚約を邪魔されている
何度断っても、また婚約を申し込むなんて、嫌がらせとしか思えない。
令嬢は、私レイアの友人ラグーナだから、本当に申し訳ない…
レウスは、断られても婚約を申し込み、嫌がらせをしていると社交界で有名になった。
レウスが貴族達から白い目で見られているのに気付いてないのは、レウスと父だけだ。
私は父に、レウスに他の婚約を勧めてと何度もお願いしたが、聞いてくれなかった。
「男のやる事に口を出すな!」
あ、もうダメだこの家。
「家を潰したいのかしら」
私は、婚約者ブルームに愚痴を言った。
「それなら、望み通り潰してあげよう」
ブルームは、笑って言った。
王宮の夜会。
この国の貴族が集まる夜会だ。
「やっと会えた…どうか私と婚約してください」
レウスが言った。
「何度も断っているのにしつこく申し込むとは、嫌がらせにも程がある!」
ラグーナの父ウルムーが言った。
ラグーナは、ウルムーの後ろに隠れている。
「何度も婚約を申し込むのは、それだけ本気だからです!」
ドラグロが言った。
「貴方は、私の手紙を読んでいないのか?」
ウルムーが言った。
「は?手紙?」
婚約を断る手紙が、我が家に来たはずだが?
「2度目の断りの手紙には、これ以上しつこく申し込むなら、それなりの対処をする。ご子息が娘に近付いたら、容赦しない、と書いた」
「何だって?」
読んでないのかよ、父。
「私も確認した」
国王が言った。
「こ…国王…!?何故国王が…!?」
父よ、国王とウルムーは、従兄弟です。
「従兄弟の娘が、変質者に婚約を申し込まれたと相談されたからな」
国王が、ドラグロを睨んだ。
「変質者…!?」
ドラグロが目を見開く。
「婚約を断ったのにもかかわらず、また婚約を申し込む。そんな嫌がらせをする家と、関係を持ちたくないだろう?」
「それは…交渉事は、諦めずに何度もする事で…」
出たよ。父の謎理論。
「ほう…嫌がられているのに、しつこく迫るのが交渉だと?」
国王が言った。
「嫌がられている…?」
父よ、嫌がられているって気付いてなかったんだね。
「最初の手紙で、婚約が決まりそうだと書いたが?」
ウルムーが言った。
「「はぁ!?」」
ドラグロとレウスが叫んだ。
手紙ちゃんと読んでね。いい年した大人なんだから。
交渉よりも大事だよ。
「お前らは、王家の婚約を邪魔し、相手を横取りしようとした」
国王が言った。
「「…え?」」
噂が出回っていたよ。ラグーナとカイザー王子が婚約間近じゃないかって。
知らなかったのは、父とレウスだけだよ。
私は、ラグーナから聞いて知っていたし。
だから、他の婚約を勧めろって言ったのに。
「不敬罪だ。この2人を牢に入れろ!」
国王が宣言すると、騎士達がドラグロとレウスを連れて行った。
「当主は、娘が継ぐように」
国王が、私に言った。
「ありがとうございます」
私は、国王に礼をした。
家が潰れなくて良かった〜
そして、国王は
「第2王子カイザーの婚約が決まった」
と、ラグーナを紹介した。
私は、拍手と共に祝福した。
カイザー王子とラグーナは、お互いに一目惚れで、小さい頃から将来を約束していた。
ただ、何があるか分からないから、婚約は保留にしていた。
だが、第1王子が王太子になり、婚約が決まった為、第2王子カイザーも婚約する事になり、話し合いをしていたのだ。
貴族の間では、有名な話だった。
それを知らない父とレウスが、何度も婚約を申し込んだ。
教えてくれる、知り合いもいなかったんだね。貴族として、不適格だね。
私とブルームが結婚して、家を継ぐ事になった。
何で今回の話がスムーズに進んだのか。
それは、ブルームがカイザー王子の側近だったからだ。
カイザー王子は、ラグーナが、しつこく婚約を迫られている事に悩んでいた。
断っても断っても、婚約を申し込んで来るのだ。人語を理解できない、危ない人物だと思っていた。
そんな貴族は、この国に必要か?
私がブルームに相談した事で、主であるカイザー王子に話が行き、危険人物の父とレウスを消す計画を立てたってわけ。
あ〜スッキリした!
私とブルームは、父の尻拭いで、危なくなっていた領地を立て直す所から始めたのだった。
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