お前ら、いつから熊が臆病で人を怖がっていると勘違いした?
何度も熊とエンカウントした元森林保護員のつぶやき
学説ではなく現場の経験則の意見です。
そのため、熊に関する学説とは相反しているところがあるかもしれません。
ご了承ください。
結論から言うと
熊は臆病でもなければ人も怖がっていない。
世間では「熊は臆病」とか「熊は人を怖がっている」という意見があるが間違いだ。
その証拠に
熊鈴やラジオ鳴らしても襲われた事例は山ほどある。山菜採りで襲われた人のほとんどは、その様な対策を行なっているが襲われている。
また、人が集団でいても襲われる。数百人の観光客いた観光施設で大暴れした熊もいる。
悲しいことに、空の熊スプレーを握りしめて、お亡くなりになった人もいる。
熊は臆病でもなく人も怖がっていない。
それが本当の姿なんだ。
熊が人を襲うのは簡単な理由で、熊が排他対象と見做したからに過ぎないんだな。
では、なぜ臆病とか人を恐れているという誤解が生まれたのか?
それは熊には、排他対象ではない存在とのエンカウント避ける個体が多いからなんだ。この回避は人間だけではなく他の動物に対しても行われている。人間はその一部の動物に過ぎないんだ。
熊の察知能力は人間の遥か上をいく。
そのため、人間が熊に気がついたときは、熊はとっくに回避行動をしている。それがまるで人を避けているように感じて、臆病で人を怖がっていると勘違いしてしまっているだけなんだ。
排他対象とするか非排他対象とするかは、当然ながら熊が決める。
で、ここが問題なのだが、その排他対象となる基準や距離感が、個体の性格やエンカウントした状況などで基準は刻々と変わっていく人間にはさっぱり分からないんだな
例えば、人馴れした奈良公園の鹿でさえも、頭を撫でられて、大人しくしていたのに、突然人を襲ったりする動画とかあるでしょ。
人が分からない要因で、突然スイッチが入る。
これが野生動物の恐ろしさなんだよ。
人間の基準なんか全く持って通用しないんだ。
そこに臆病だからとか、人を怖がっているからとか、人間の感情や誤解を差し込むべきではない。
そんなものは人間の身勝手な基準で熊には通用しない基準なんだ。
そして、これが街中にでた熊を駆除する理由でもある。
その熊は人を排他対象と見なしているかもしれない。
今は排他対象と見なしていないかもしれないが、いつ排他対象のスイッチが入るのか全く分からないからなんだ。
そして、排他モードになった熊から生き残って帰れることはまず無い。だから、申し訳ないが駆除するしか方法がないのだ。
さて、排他モードに入ったときは全力で走って一気に距離を詰めてくる。そしてぶん殴ってくる。
熊は人をゆっくり近づいて来て襲うという話がマスコミやネット多くみかけるが、あれは間違っている。あの行動は、単に非排他対象で好奇心から伺っているだけ。
本気の熊の排他モードの良い例が、羆が自動車に突進してきて、車をぶん殴ってきた動画をニュースなどで見たことがあるだろう?あれが人を排他対象と見なしたときの熊の本来の姿だ。
フロントガラスにヒビが入り、車の鉄板を引き裂く。あのモードに入られたら、人は生きて帰れないというのも納得だと思う。
熊と格闘して逃げたというのは、熊は本気で排他対象と見なしてはおらず、好奇心からじゃれあっているだけ。排他対象と見なしたら確実にトドメを刺してくる。それがないということは本気ではなかったということなんだよね。
で、熊が本気のときの話が、世間に出てこないのは、そうなった時の体験談を、語れる人が本当に少ないからなんだよ。裏を返せば、排他モードになった熊から生還した人が少ないということなんだ。
非排他モードの熊から逃げた人の体験談が圧倒的に多いので、それにかき消されてしまっているのというのが本当のところだ。
最後に、人ができる事は、熊と出くわしたら、非排他モードの間に逃げ切るだけ。
そして、何よりも熊に排他対象と見なされないようにすることだけ。
こんなもんだよ
熊は臆病で人を怖がっているなんて
人間の感情を無理矢理押し付けた
お前らの勘違いにすぎないんだ
本編では話が逸れそうなので書かなかったが、非排他対象とのエンカウントを避けるのは熊だけでなく野生動物全般の特徴でもある。
サバンナにいる野生動物はどうやっても視界に入り避けようがないので、互いを無視するということをやっている。だから、捕食者のライオンの目の前で草を食む草食動物といった光景が見られるのは、ライオンが非排他対象と見なしているから。




