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ー後書き




ー後書き



お疲れ様でした。ここまで読んで下さった、あなたに感謝します。

史実と云う縛りの中で物語を進行させなければならず、説明の部分で睡魔に襲われませんでしたか?。作者も読み返しをしながら眠くて眠くて…。

また、見た事の無い慶応3年の京を、絵地図を見ながら立体化して描かなければならず、ここでまた説明が…。また王政復古から戊辰戦争にいたる過程も、史実を説明しなければ物語が成立しません。また関係者の思惑がどこに有ったかも説明が必要でした。この思惑って云うのは、色んな説が有って、とにかく参考図書を読みながら構築して行かなければならず、かなりの時間を費やしました。作者は、原文の文献を読めないので、参考図書に頼るしかありません。司馬遼太郎さんの「竜馬がゆく」を読んだのは高校生の時でした。長い間、この本に書かれている事が幕末の本当の姿だと思っていました。しかし30年が過ぎた今…竜馬がゆくの中で司馬さんが、不明だったり、疑問点やつじつまの合わない部分を、それとなく示唆されている事に気づきました。そして、龍馬関連の図書が坂本龍馬の定説と呼ばれる物に対して、根拠が無いと書いています。

本作では、土佐の仲間に龍馬を襲わせましたが、司馬さんも仲間に殺された可能性を所々でほのめかしている事も再発見しました。



京都東山の霊山記念館には、龍馬の額を割ったと伝えられている刀が展示され、近江屋の模型で暗殺の様子が説明されています。

司馬さんは、この定説となっている暗殺の真相を、主題ではないと前置きする事で否定されているようにも読み取れます。要するに、後世の創作なのか?日露戦争の戦意高揚の為の情報操作なのか?私達は幕末を推測するしか無いと言うのが現実のようです。大半が死後30年経って作られた資料に頼るしか無いのが坂本龍馬研究の事実だからです。どう推測するかが、土佐弁と共に作者を苦しめました。


苦しめられたと言えば、龍馬の身長です。172cmと179cmと云う数字を、今年11月になって発見しました。ちなみに、中岡慎太郎は152cmと云う数字が有ります。本作では160cmあるかなしにしています。理由は、江戸時代の男性の平均身長が150cmだと云う事です。平均より20cm以上高いと云うのは、リアリティが無いと判断しました。もし、170cm台なら雲を突く大男のような表現が使われると思うからです。まず京の町に出れば、一目瞭然坂本龍馬と判別できたはずです。

それだと、京に居られないんじゃないかとも考えました。

150cmの人間が10cm差を見上げたら、170くらいに感じると云う事で良いんじゃないかと云う設定です。霊山記念館の坂本龍馬再現像は、160cmくらいに見えました。これも参考としました。要するに、身長もはっきり分かって無いと云う事です。




さて主題は、武力によらない紛争解決とは何か?でした。これは日本憲法にも出てくる言葉です。

答えは、交渉の道具とし軍事力を使う事と作者は考えました。抑止力では有りません。軍事力は抑止力にならないと考えます。ミリタリーバランスなど紛争中の当事国には開戦しない理由にはならないと考えます。二次大戦の日本がそれを証明しています。紛争相手国に負けない軍事力を持った上で、交渉する人間が抑止力にならなければなりません。それは自国の軍隊や政府世論に対して、抑止力となって戦う事を意味します。

坂本龍馬は、とにかく戦争はしないんだと云う人物では有りませんでした。幕府よりも射程の長い最新の銃を買い付け、長州や土佐に供給していた人物です。

その傍ら、戦争の芽を摘んでゆく活動をしていました。

龍馬の死後、戊辰戦争で土佐藩が興味深い行動を取っています。攻撃されなければ反撃しないとして、陣地から動かなかったのです。土佐藩は龍馬の供給した最新の銃で、おそらく後藤象二郎が龍馬の理念を、戦場で現したとも考えられます。

抑止力はシステムでは無く、人だと云う事を坂本龍馬が理念として持っていたと作者は考えます。

戦わないが、負けない軍事力は持つしかない。そして絶対に開戦しないし開戦させない。坂本龍馬はそういう人物として、本作では描きました。


どういう訳か、来年のNHK大河ドラマとかぶってしまいました。一年かけて、最新の坂本龍馬情報を放送されると思います。読者さんには、NHKで定説の確認が出来ると思います。作者は今年中に投稿を終了させなければならなくなりました。NHKの大河ドラマに勝てるとは思いませんので…。マイナーな題材のはずでしたが、世の中の流れは恐ろしいです。

では。次回作でまたお会いします。一応ガンダムマニアのおっさんが主人公の物語を予定してます。

2009年12月9日

武上渓

参考図書

戦争の日本史18 戊辰戦争 著者保谷 徹 吉川弘文館

遠い崖ーアーネスト サトウ日記抄 3英国策論 4慶喜登場 5外国交際 6大政奉還 著者荻原延壽 朝日文庫


岩倉具視ー言葉の皮を剥きながら 著者永井路子 文藝春秋


日本の歴史ー幕末から明治時代前期 文明国をめざして十三 著者牧原憲夫 小学館



図説 坂本龍馬 監修小椋克己 土居春夫

戎光祥出版


別冊歴史読本27

坂本龍馬歴史大事典 新人物往来社


武士語でごさる 監修八幡和郎 kkベストセラーズ


竜馬がゆく1〜8巻 著者司馬僚太郎 文春文庫



シールMAP新選組 監修霊山記念館 木村幸比古


ゼンリン住宅地図 京都府 京都市東山区


新選組隊士名鑑 井上源三郎 (ウェブサイト)




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