表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

素晴らしいこの世界の片隅で。

坂の上の家

作者: ニチニチ

タタントトン。



カンカンカンカン。



ザワザワザワ。



ニギニギニギ。



ピヨピヨピヨ。



テクテクテク。






ただいま。






僕は割と線路に近い場所で育った。

そのためなのか、線路の近くは落ち着く。

何だか懐かしい気持ちになる。



引っ越しした後にいつも気付く。



窓からは線路が見える。

電車が通る音が聞こえる。



少し歩くと、小さな商店街がある。



ああ。そうか。

やっぱりそうだったんだ。






電車の音。



踏切の音。



駅の構内。



商店街。



横断歩道。



長い坂道。



ただいま。



おかえり。






玄関を開けると、記憶はいつもおでんの匂い。

子供の頃、おでんは苦手だった。



でも、今は一番好きな料理。

おでんと日本酒が最高に合う。



電車の音を聞きながら、静かに杯を重ねる。

子供の頃の記憶が、鍋の湯気のように立ち上る。



僕の記憶は、いつも夕方。

いつも玄関の前に立っている。

そして、扉を開けたその先には、懐かしい光景が広がっている。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ