道半ば
まるで世界の何もかもが僕を見捨てて
ただ一人今僕がここにいるような夜でも
いつかの僕なら愛する人と笑って流せる
そんな頼りない勝手な言い訳を
心の奥にしまっておけばさ
自然と体は明日の方へ向かって
呑気に歩き出していくさ
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放課後濁った空からポツポツと落ちる滴
僕には全くそんな気持ちはないのだけど
何もしたくなくなってひたすら帰りたくなる
アスファルトに広がる斑点模様
ペトリコールの匂いが空気に満ちていく
でもその匂いが僕の意識を覚ます
匂いがしなくなる頃には
雨の中を傘もささずに歩き出した
君に会いにいく僕がいた