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若返りの泉

#色鉛筆スロット 「若返りの泉」


 乾いた大地を彷徨い、失望し、諦めきれずに戻ってきた。

 この辺りは乾燥が特に酷くなっている。

 青年が旅立つときに老爺がいた粗末な小屋には若者がひとり。小屋の前は土がめくれ上がっていた。

 今は老齢にさしかかったかつての青年は、時の流れをしみじみと噛み締めた。

 彼に密命を与えた王も、もういない。


「おかえり」


 若者は訳知り顔で男を迎え入れた。


「君はお爺さんから泉のことを何か聞いていないか」


 若者は微笑み手招きすると、男をひび割れた土地の真中へと誘った。

 そこには小さな穴がぽつんと黒い染みのよう。

 そこだけ湿ったようではあるが、覗いても闇に飲まれるだけ。


「若返りの泉はずっとここに。星をも若返らせている力は、いつか土も溶かし、さらには塵に戻すことだろう。さて、君はまだこれを望むのか?」


黒猫の住む図書館さんと同じお題で280字(2ツイート)SS

少しだけ加筆しています。

https://twitter.com/nagal_narou/status/1251853910110691329?s=20

#色鉛筆スロット 使用

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