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プロローグ

 長い、長い戦いだった。それも、もう終わりを告げようとしている。

 目の前に聳え立つのは、忌々しき破壊の兵器。人の(なり)をした、あらゆる生物を害する瘴気を吐き出す、巨大な鉄のカタマリ。


 あのとき、確かに剣は折れ、抗う牙も砕けた。

 だが、今は違う。

 今、僕の背中には、僅かな縁から手を差し伸べてくれた異界の者が、仲間たちがいる。

 そして、新しい剣もしっかりと、この手の中に。


 ……僕は確信している。この戦いの勝利を。

 一度は敗れた身なれど、今の僕は、僕の意志は、最早欠けることすらない。


 さぁ、すべての罪を償う時だ。


「行くぞ……<鉄の巨人>よ」


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