不死身のラグナ
不死身のラグナ
キューにつかまったまま、なっぴはラグナの真上に昇った。遥か眼下にはミーシャとセイレが交互に術を使い、上空の彼女がラグナに攻撃されない様に援護していた。しかし飛び上がってはみたものの、彼女には元々攻撃するような武器はない、マンジュリカーナとして覚醒できれば『七龍刀』が使えるが、それも叶わない。「ナナ」が言った通り、王国では「香奈」の力を借りたのに過ぎないからだ。できる事は全て試すしかない。彼女はかつての記憶を呼び戻し、テンテンに尋ねた。
「デリート・ガンは使えるかしら、それからこのキューに緑と青の原石を解放するなんてこと、テンテンできる?」
「できない訳ないでしょ、それに修行の間にデリート・ガンに『レッド・ホーン(赤龍刀)』詰め直しておいたから新品同様よ!」
「さすがテンテン、やるうー」
彼女は、ラグナと戦う方法を見つけ出したことより、既にそれを想定していたテンテンが戻ってきた事がうれしかった。
「まずは、これよ。大車輪」
バイオレット・キューを軸にしたまま、彼女が横に回転する。その「人間ゴマ」から青いブーメランが放たれた。「ブルー・メラン」がうなる。しかしそれはラグナの長い触覚に簡単にたたき落とされた。それをみて彼女は次のアイテムを投げつけた。もちろん「グリーン・ヨーヨー」だ。
「ふん、こんなおもちゃ。わしに触れる事もできない、どうだ」
ラグナは岩を念波で飛ばした。それに洞窟の壁にはじき飛ばされ「グリーン・ヨーヨー」は床に転がった。ラグナは不敵に笑った。
「おまえ、わしを浄化しようとしているのか。無駄無駄、二度とそんな作戦にやられると思うのか、馬鹿め」
彼女は舌を出してみせた。何か策があるようだった。
「でもこれは防げないでしょう、レッドジャイロ」
無数の竹とんぼが洞窟内に舞った。その中をキューを縮めたまま回転を続けて彼女はラグナに向って降下した。しかし彼はせせら笑った。
「無駄だというのに、わしは過去の記憶も共有している、ムン」
かけ声とともに強力な念波で、ことごとく「レッド・ジャイロ」は回転を止め力なく床に散らばる。しかし彼女はまだ負けてはいない。
「いやぁー、レインボー・ショット!」
かけ声とともに、彼女の力を込めた一撃がラグナの眉間に打突した。着地した彼女は「決めポーズ」をとった。
「どう、ラグナ、少しは効いたでしょう?」
「クククッ、そんなものかゆい程度だ」
「あれー、テンテン。変ね、ほんとにあいつぴんぴんしてる」
「スキャンしてみる。ダメージはあるけどすぐ回復している、何なのこいつは?」
確かに目の前のラグナは浄化されるほどのダメージがあった、しかしたちまちその体力は100パーセント回復した、いや数値はそれをさらに超え始めた。
「教えてやろう、お前はこの星そのものを相手にしている。『根の国』の「マルマ」は尽きる事はない。見せてやる、ラグナ・トロワ」
洞窟にラグナの勝ち誇った声が響いた。ラグナは次の脱皮をして彼女たちの前に現れた。その姿ははじめて彼女たちの前に立ち上がったラグナだったのである。




