【研究所】 ーー跳躍ーー
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木立の隙間から木漏れ日が射す。ヘリコプターの風切り音が聞こえる。
紅葉樹の葉が顔に纏わり付き目が覚める。
見回すと、晴男が己の名を刻んだあの楓が立派な大樹と成って晴男を見下ろしている。
晴男は理解した。成功だ。400年後の世界、現実だ。「フゥゥウ」と深い呼吸をし、精神を統一して身体に不備な点が無いかを確認する。
四肢に二十指がちゃんと揃っているのを確認し、安堵とともに起き上が……れない⁉
指を動かすのがやっとな程疲労し、消耗している。
ふと、眼球だけで辺りを見回す。西園寺の気配がない! 何とか、楓にもたれかかり、気配を探るも、
「……だめだ。いねぇ……」
力が抜け崩れ落ちる。
軽いパニックに陥ろうかという矢先、突然《ヒュォアァアアッ!》という軽快な効果音とともに歪んだ空間からニュルリと飛び出して来た西園寺は一見して誰なのか判断しかねる程に太っていたが、トレードマークのヘアスタイルでやはり西園寺だと分かった。
「なんだよ……、心配させやがって……」
安堵と同時に意識を失う晴男。見計らった様に、『某子力研究所』と書かれたヘリが彼等を回収し収容する。




