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黒人版竹取物語

作者: 電脳太郎

むかしむかし、あるところに翁と媼がおりました。翁は毎日山へ竹を切りにゆき、その日もいつものように竹林を歩いておりましたところ、光り輝く一本の竹を見つけました。不思議に思い、そっと切ってみると、中からかぐやかに輝く赤ん坊が出てまいりました。翁は驚きつつもその子を家に連れ帰り、媼とともに大切に育てることといたしました。その子は「かぐや姫」と名付けられ、日ごとにすくすくと育ち、あっという間に立派な娘となりました。

さて、かぐや姫の美しさは都中に知れ渡り、三人の貴公子が求婚に参りました。石作皇子、車持皇子、阿倍御主人あべのみぬしでございます。

ところが、かぐや姫はにこりともせず、こう申しました。「わたくしを娶りたければ、次の三つを揃えておいでなさいませ。一つ、黄金でできた短銃たんじゅう。二つ、高濃度の純粋なる白い粉、コカインでございます。三つ、世界を震わせるロケットランチャーでございます。これら三つをすべて揃えた者だけが、わたくしを妻に迎える資格がございます」

三人の貴公子は驚きつつも、それぞれに力を尽くし、限られた時の中で求めものを集めました。

石作皇子は黄金の短銃を、車持皇子は高純度のコカインを、阿倍御主人は巨大なロケットランチャーを、それぞれ手に入れ、かぐや姫のもとへ持参いたしました。

するとかぐや姫は静かに微笑み、こう言いました。「よくぞ揃えてくださいました。では、これよりわたくしは本当の姿をお見せいたします」

その瞬間、かぐや姫の体は光に包まれ、みるみるうちに変貌を遂げました。そこに現れたのは、黒く艶やかな肌をした、厳つい体躯の成人男性。ドレッドヘアを束ね、鎖のネックレスをじゃらじゃらと鳴らし、鋭い眼光を放つ、まさに月のギャングの王ともいうべき姿でございました。

三人の貴公子は凍りつきましたが、月の姫(もはや姫とは呼べぬ)は低い声で笑い、言いました。「これで取引成立だ。持ってきたモン、全部よこせ」

三人は震えながらそれぞれの品を手渡しました。黄金の短銃は姫の手の中でカチリと音を立て、高濃度コカインはテーブルの上に山のように盛られ、ロケットランチャーは姫の肩に担がれました。

そのとき、月の都から使者が降りてきました。「かぐや、迎えの時が来た。さあ帰還せよ」と厳かに告げました。

しかし月の姫はニヤリと笑い、「悪いな、オレはもう帰る気はねえ。ここで新しいルールを作る」

そう言うなり、黄金の短銃を構え、使者に向かって容赦なく発砲。続けてロケットランチャーをぶっ放し、月の迎えの船を粉々に吹き飛ばしました。白い粉は空に舞い上がり、使者たちは幻覚と恐怖に狂い、逃げ惑うばかり。

三人の貴公子は呆然と見つめるばかりでしたが、月の姫は振り向き、「お前らも悪くねえ働きだった。オレの右腕になれ」と命じました。

かくして月の姫は、使者たちをすべて片付け、都の天皇の座を力ずくで奪い取り、新たな支配者として君臨しました。黄金の短銃を腰に差して、コカインの山を見下ろしながら、ロケットランチャーを肩に担いだ黒い王は、「これからはオレの時代だ」と低く笑ったのでございます。

めでたし、めでたし……なのかどうかは、誰もわかりません。


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