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素晴らしいこの世界の片隅で。

メリットゼロの仕事の先に

作者: ニチニチ

どんな困難も、自分が背負って、ゆっくりだけど一歩ずつ進む姿。

自分の事よりも、他人の事をいつも考えてる姿。


僕は、ただただかっこいいと思った。

 

 

どんなに、若くして財を成した人よりも。

どんなに、影響力の強い人よりも。

どんなに、有能で仕事が出来る人よりも。

 


 

僕は、小規模な観光牧場にいた。


仕事で、どうしても牧場の協力を得ないと成り立たないプロジェクトがあった。

僕は、どうにか協力を仰ぎたい一心だった。

初対面のその社長に、まずは自分の会社の説明をする。

そのあとで、プロジェクトの概要を伝え、引き受けてほしいことをお願いする。

 

正直、牧場側にメリットはない。

あくまでも、プロジェクトに協力してもらうだけの話だ。


ここに至るまでに、様々な場所を回った。

そして、ことごとく断られ続けてきた。

 

 


 

 

 

そして、やっぱり今までと同じように言われた。

うちにメリットはゼロだね、と。

 

 

 

 

 

 

最初から分かっていた。

このプロジェクトは、長い目で見るときっと協力者にメリットが出ると信じている。

けれど、目先に関して言えば、僕の会社の利益そのものだからだ。

肺の中から、憂鬱と諦めが煙のように流れ出し、空気を重くしていく。

 

 

 

 

 


 


じゃあ、うちが協力と支援をしようかね。

 

 

 


 

 

 

 

 

青天の霹靂。

 

 





 

 

どうしてかって?

君もずいぶんと苦労しているみたいじゃないか。


何よりも。

この広い世界のなかで、君と私が出会ってしまったからね。

何となく協力したいと思ったんだ。

 

 

 


 

この牧場の経営業態は、何となく把握している。

正直、他人に構っている余裕はないはずだ。

 

 

 

 

 

必ず。

受けた恩は倍以上にしてお返しします。

それが、僕の信念です。

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