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告白された僕に危機感を感じた幼馴染達が僕を落としに来ている件  作者: しらべ
第一章 僕が女の子に告白されるなんて!?
2/16

2 朝のルーティンともう一人の幼馴染

今回から二日に一回のペースで投稿していこうと思います

 ~♪


 静かだった部屋に、最近ハマったアニメのOPが木霊した。


 時刻は5時、僕は重い体を起こした。


「ふぁ~」


 まだ瞼は重く、あと数時間は寝ていられそうだ。

 だが、そうも行かず、僕はキッチンへ向かった。


 僕の朝のルーティンはお弁当作りから始まる。

 昨日寝る前に下ごしらえをしていた鶏肉を冷蔵庫から出し、調理を始める。


 お弁当箱を二人分用意し、出来上がった物を詰めていく。

 完成したものをカウンターに置いて、朝ご飯に取り掛かろうとするとリビングの扉が開いた。


「にーちゃんおは」


 タオルを首にかけた少女がカウンターからキッチンを覗いている。


「ハルおはよ」


 彼女は鷹野 暖香(たかの はるか)。僕の妹だ。

 僕の妹のくせに、容姿端麗成績優秀とかいう化け物だ。

 本当に血が繋がってるのか不安になるほどだったりする。

 まぁ、この話には僕の中で最近結論が出ている。


 が、これは想像にお任せする。


「今日もお弁当ありがとね」

「いつも綺麗に無くなってるから僕も作り甲斐があるよ」

「にーちゃんはいいお嫁さんになれるよ」

「それは褒められてるんだろうか…」

「褒めてますー顔洗ってくるね」

「あいよ」


 暖香がリビングからいなくなったのを、見計らって僕はテーブルに朝ご飯を並べた。

 今日の朝ご飯は、スクランブルエッグとハムチーズトースト。

 ハムチーズトーストは暖香の大好物だ。


「ハッ、ハムチーズトーストォォ!!!」

「そんな反応しなくてもいいのに…」


 苦笑いで返すが、一方の暖香は朝から最高のテンション。

 既に僕はついていけてない。









 僕は可愛い妹を玄関まで見送りに来ていた。

 これはもうずっと続いてきた事だから、暖香から拒否られることない。


「いってきまーす!!」

「いってらっしゃい」


 テンションが上がった暖香はそのまま家を飛び出た。


「ただいまー!」

「お、おかえり!?」

「にーちゃん。翠さんが…」


 そう言った暖香の後ろには翠が立っていた。


「おはよ。」

「翠おはよ。どうしたの?」

「部員と通学しちゃいけないルールでもあるのかしら」

「いや、ないけど…ちょっと待ってて」

「えぇ。いくらでも待つわ」

「じゃっ、にーちゃん行ってくるねー」

「おう。気を付けてな」


 僕は弁当をリュックに詰めて家を出た。


「さっ、いこっか」

「学校までしっかりとエスコートしてね」

「え!?そんなにプレッシャーがかかることなの!?」

「冗談よ。ジョークも受けとってもらえないのね」

「し、失礼しました…」

「あ、そうだ。お昼休み部室来てね。一緒にお昼食べましょ」

「りょーかい。楽しみにしてるよ」




 ♢♢♢♢♢♢♢♢


 ??視点


「な、なんでひーくんの家から翠が一緒に出てくるの!?」


 いつもと同じ時間に家を出ると、隣の家から幼馴染の二人が仲よさそうに出てきた。


 私抜きで。


 二人が昨日部活を立ち上げたのも知ってる。


 しかも私抜きで!!!!


「なんでひーくんは私を避けるのかな…頑張ってひーくんの好みに合わせたのに…」


 それが引き金になって避けられていたことを、東雲桜はまだ知らない。


「翠にひーくんを取られてなるもんですか!」


「一年から培ってきたメチャモテテクを駆使してひーくんを落としてやるんだから!」


 二年一組のマドンナこと、東雲桜は決意を新たにしたのだった。


「あっ、遅刻しちゃう!」


「ひーくん待ってぇぇ」


 その声が鷹野氷冴に届くことは無かった。






今回も読んで頂きありがとうございます。


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