プロローグ 春に咲く桜
とりあえずプロローグと言っていいかわからないプロローグ。
桜が満開の4月。出会いの季節とも言われる4月。そんな4月なんて無縁だと思っていた……
「ふわ〜ぁぁぁぁ」
俺の名前は軽井沢雄也。今日から高校2年生となる。そして今日はクラス発表の日でもあって重要な日だ。
「いってきまーす」
そう言って俺は東京都立東京進英高校に向かう。ここから自転車で約20分だ。ちなみにこの高校、東京の中ではトップクラスに頭がいい。俺はここで普通に卒業して安定した公務員になるのが目標だ。そうして漕いでる内に学校に着いた。そして自転車置き場に自転車をとめているのは
「おっはー、雄也」
話しかけてきたのは藤本光輝だ。俺の親友。
「おっす光輝。今日も朝練か? 頑張るね」
「まー雄也にはこの朝練の楽しさがいつまでたってもわからないか」
「朝練は面倒だ。それより今年も一緒なクラスになれたらいいな」
「だなーー」
「おはよーー雄也!! 」
そう言って明るく話しかけてきたのは幼なじみの木村音羽だ。美人でとても男子から人気を集めている。
「音羽はいつも元気だなぁ」
「私にはこれが取り柄だからねーー! 」
「それより雄也と音羽、もうすぐクラス発表の時間だぞ」
「うわーーいよいよだねぇ」
「音羽は別にどのクラスでも大丈夫でしょ」
「そんな事はないよ。やっぱり雄也と光輝と一緒になりたいし」
「一緒の”クラス”な。一緒となりたいって言ったらなんか違う意味になっちゃいそうだわ」
「雄也は細かいねぇ〜。にひひ」
いろいろ話してる内にいよいよクラス発表の時間になった。皆が目からビーム出そうなぐらい見てる中
「おっ! 光輝も音羽も一緒じゃん。やったぜ」
「うわ〜。こりゃ最悪だなぁ」
「どした光輝? 」
「いじめられっ子の湊 花織がいるんだよ。それに花織を嫌っている奴も同じクラス」
「こりゃやばそうだな……」
「大丈夫! 私が何とかする! 」
「……」
これからの生活はどうなっていくのかはわからない。けど今日桜は満開だ。それだけは言える。
是非是非よろしくお願いします