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カフェに行く途中は3人ともなんだか機嫌が良さそうだった。
「なんか3人とも良い事でもあったのか?」
「え? はぁ、陸それ本気で言ってるの?」
「あはは、陸君らしいね。 私達陸君がいるから機嫌が良いんだよ」
「そうだよ、あたしなんかずっと気にしてた分余計に嬉しいんだから!」
俺がいるとそんなに機嫌が良くなるとはなんだかそう聞くと嬉しくなるな俺も。
「なんかこの時間に帰るの久し振りだねぇ」
「そういえばそうよね。 じゃあ今日は陸の快気祝いって事で陸の奢りにしようかしら?」
「あ、いいね! りっくんごちそうさま」
「おい、トントン拍子に変な事決めてんなよ。 大体俺そんなにお金ないし」
カフェって洒落てるだけあって結構高いからな。 コーヒーに400〜500円以上、ケーキも同じくらいかそれ以上とかで1000円くらい軽くいくからな。
「冗談じゃん! ていうかあたしりっくんに今度は奢ってあげるよ」
「今度はっていつの事よ? それにこの前からえらく陸に貢ぐじゃない空」
「海ちゃんだってりっくんに甘々なくせに」
「ね、ねえ、穏やかにいこうよ? せっかく陸君の快気祝いって事だからさ」
歩きながら3人と話していると反対側の道路からうちの学校の女子達数人が歩いてきた。
ふとその1人が俺を見てニコッと笑って手を振る。
さっき会ったばかりの芹香だった。 なんでまた会っちまうんだろう……
「おーい! 陸ぅ〜、シカトすんな」
手を振り返さない俺に芹香は大きな声で言った。 3人の視線が俺に集まる、こうなるから振り返さなかったのに。 仕方なく手を振り返した。
「あれって…… 芹香ちゃん」
「姫の知り合い? ていうかなんで陸と? なんか親しそうなんだけど? ダメだ、ツッコミどころ多過ぎて」
海が怖い目で俺を睨んだ。 そうだよな、でもまぁ芹香とはなんでもないし。
「知り合い…… うん、まぁ顔見知りな程度だけど。 同じ中学だったから」
「あたしはなんでりっくんとあんな親しそうなのか気になるんですけど?」
「いや、芹香とはさっき知り合ったばかりでなんでもないよ」
そして芹香達と普通にすれ違うかと思ったけどやっぱりそんな事はなく芹香が話し掛けてきた。
「陸は連れないなぁ、もう私の顔忘れたの? そこの3人よりは落ちるけど私だってそんなに悪くないと思うけどな。 あ、海ちゃんと空ちゃんはやっぱりこうして近くで見ると本当可愛いねぇ、私そこの姫花と同じ中学だった芹香って言うの。 よろしくね」
「ありがとう、私達の事知ってるみたいだね。 陸とは仲良いの?」
「あははッ! ご安心下さい、私陸にはそんなに興味ないよ、鈍感そうだし面倒そうだもん! でもまぁ友達としては面白そうってだけ」
またディスられたぞ…… 本当ズカズカ言ってくるなぁ。 まぁ確かにそうかもしんないから何も反論しないけどな!
芹香の友達は海と空と姫花を見てポケ〜ッとしていた。 女子から見てもやっぱこの3人って可愛いんだな。 だから俺みたいなのが3人から好かれてると不思議でしょうがないだろう。
「おっとっと、そんな怖い顔しないしない! 冗談だよ、これから4人でデート?」
「そうだよ、りっくんとあたし達はこれからデート」
空がそんな芹香達にデートと強調して言った。 海達にとってはこの光景はもう当たり前なんだけど普通の人から見たら何言ってんの? 状態だからな。 周りの子達もそんな感じだ。
「ふんふん、みんな仲がよろしいようで。 姫花は陸みたいな男の子がタイプだったとはねぇ」
「うん、私陸君の事好きだよ」
「あはは、なんか印象変わったね? 陸のお陰なのかな? まぁいっか、じゃあそろそろお邪魔だしこれから私達カラオケ行くから、バイバイ」
そして芹香達と別れ俺達もカフェに向かう。
「りっくんいつの間に知り合ったの?」
「実はさっき屋上で…… かくかくしかじか……」
俺は屋上で芹香に会った事を話した。 まぁ芹香も言ってたように俺の事は眼中になさそうだし。
ていうか空…… 聞いてきたくせになんかそれにはあまり興味なさそうだ。 あー、そうだよねぇと華麗に俺が何を話すかをわかってたかのように聞き流す。
「芹香ちゃん陸君には興味ないって言ってたけど陸君の悪口言われるとちょっとムッとしちゃうな」
「あたしも! まぁ別にりっくんに手を出さないなら大目に見るけどさ」
「陸って私達が手綱を握ってないと意外とモテちゃうから油断出来ない」
「いや、それほど俺ってモテないだろ、芹香も興味ないって言ってたしな」
「り、陸君は…… 自分で思ってるよりかっこいいよ?」
予想外に姫花からそう返された。 え? と聞き返したら姫花は下を向いて恥ずかしそうにそれから黙ってしまった。




