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結局2人は言い合いに疲れたのか俺を探してきて合流した。 やっぱ当分服買うのはいいや。 でも昔こいつらに黙って1人で服買いに行った事もあったけどセンスなさすぎとボロクソに言われてそこで俺は自信喪失したんだっけな。



「服も買ったし良かったね! りっくん」


「まぁこれで陸のくたびれた服は見ないで済むね」


「そこは物を大事にするってフォローしろよ」


「あはは、そうだね! りっくんあたし達の事大事にしてくれるもんね」



お前らは物だったのか、そうか…… そして3人でファミレスに寄った。 服選ぶのに時間が掛かり過ぎてもう12時をとっくに過ぎてるけどまだ店の中は人がいっぱいだ。



混んでるなぁ、しかも順番待ちしてるじゃん…… 別な所にしようかなと思ってると後ろから声を掛けられた。



「陸じゃん? やっぱり! その2人と居るって事は陸しかいないよな」


「なんだ樹じゃん、お前1人?」


「んなわけねぇだろ? ほれ、そこに」



俺を呼んだのは中学で同級生のいつきだ。 高校は別だけどな。 樹が指差す方向を見ると同級生の見知った顔があった。



志穂しほ弘大こうだいのこちらも3人組だ。 2人はそこから俺達に手を振った。 個人的に志穂には会いたくなかったな。 俺に告白してきたうちの1人が志穂だったからだ。



そして俺はその時断ったんだ。 何故断ったかというとその当時の俺は誰かと付き合うとか考えてなかったからだ。 女といるのはこの2人で大体間に合ってるしそれにこの2人とも今のままで別に付き合うとかそんな気持ちなかったしな。



海と空ももちろん俺が志穂に告白されたのを知ってるが例の如くダメ!とか陸にはまだ早いとか言われて猛反対されたんだっけ。



そして志穂と目が合うとニコッと志穂は笑い掛けたが同時に俺の両隣から刺すような視線も感じた。 てか俺別に何もしてないだろ? あっちが微笑みかけてきたんだからムスッとしてたら空気読めない奴じゃねぇか。




「何硬まってんだよ? 自衛隊トリオ」


「誰が自衛隊トリオよ!? イガグリ頭!」


「おお、空のツッコミ久し振りに聞いたわ。 てかもうイガグリ頭じゃねぇしよ、盛大に高校デビューしてやるぜ」



盛大に恥ずかしい事を言っているこいつはさておきどこに座ろうかな? なんて考えてると……



「俺らの席広いから待ってるならこっちに来ないか?」


「え? いや、お前ら3人で来てるのに邪魔したくないからいいよ」


「いいから遠慮すんなって!」



そしてあれよあれよと樹は店員に言って俺達は樹達と同じ席になった。



「うう…… ここ来るんじゃなかった」


「同感……」



海と空はコソッとそう言いながら席に着こうとすると志穂が俺にこっち座りなよと隣を開けた。 すかさずさせまいと空が行こうとするがその前に志穂が俺の手を掴み座らせた。



「久し振りね! 陸君、相変わらず可愛い2人連れてるんだね………… まだそんな『ごっこ』続ける気?」


「ああ………… はぁ!?」



志穂が連れてるんだねの後とても小さい声で俺にだけ聞こえるようにそんな事を囁いた。 なんだよそれ? 海と空との事か?



「りっくん?」



空が俺の表情の変化で志穂に何か言われたのかと思ったのか俺を見つめる。でもこんな場所で気不味くなられるといろいろキツイので俺は平静を保つ事にする。



「えっと…… 海の顔に何か付いてたと思ったら見間違いだった」


「え!? 私?」



そう聞いた空は海を凝視する。 すまん、海よ……



「まぁ遠慮しないで何か頼めって! 食いに来たんだろ? 」



そう言って弘大はメニューを俺に渡した。 こうなりゃ早食いしてとっととここから出る! そう決め何を食べようか選んでいると横から志穂の視線を感じる…… 集中できねぇ。



「ねえ陸君、3人で何してたの?」


「服を買いに行ってたの! それでたまたまここに寄っただけ」


「ん〜、空には聞いてないけど随分噛み付いてくるね」


「あ…… 別に噛み付いてるわけじゃ」



いや、俺からもそう見えるぞ? 普段の気さくなお前はどうした?



「まぁいいや、そっか。 服買いに行ってたんだ? もしかして今着てるその服も空と海が選んだの?」


「ああ、家が隣同士だから行く時見つかってな。 知ってるだろ?」


「そうなんだ? 家が隣同士は関係ないと思うけど、ふぅん」



なんだか尋問されてるみたいだ。 何を聞き出したいんだ志穂の奴……



「陸、早く食べるの決めなよ」


「あ、ああ。 そうだった」



海にそう言われ再びメニューに目を落とす。 山盛りポテトフライ、もうこれでいいや! そして注文した。



「あれ? 海と空は食べねぇの?」



樹が気になったようでそう聞いた。



「あたし達ここに来るまでにいろいろ食べたからりっくんの少しもらえばいいや、ねぇ海ちゃん?」


「うん、そうだね」


「そうなのね、まぁ陸君、じゃあ足りなくなったら私のあげるよ」



志穂はそう言って俺にドリアを見せた。まだあんま手付けてないのな。



「それより志穂はどうしたの? このイガグリ達と何してたの?」


「空、イガグリ言うな!」


「私達はね、同じ高校行くからさ、もう春休み終わりだからね」



こいつら同じ高校組か、じゃあある意味俺達と一緒だな。 そしてポテトフライが来て急いで食べる。 心なしか2人の手も早い。



「お前らあんま腹減ってないんじゃねぇのかよ?」


「うっさいイガグリ! 見てたらお腹減ってきたの」


「あはは、じゃあ私のドリア食べていいよ? ほら」



そして志穂が俺にドリアを渡した。 食うしかないよな、ここまでされたら。 そしてドリアを早々に平らげ俺達これで帰ると席を立つと志穂に止められた。



「ねえ、そういえば私さ、陸君の連絡先知らないや。 帰る前に記念に教えて?」


「え?」



志穂が携帯を取り出した。 断ると変な感じになりそうなのでとりあえず連絡先を交換してファミレスを出た。



「うげぇ…… よりにもよって志穂に会っちゃった」


「空、いつものお前らしさはどこ行ったんだよ? 態度おかしかったぞ?」


「だって…… だってさ……」


「陸にはわからないよ」


「わからないって?」



海はそう言ってそっぽを向いた。 別に連絡先交換したからって志穂とは多分関わる事はあまりないからいいだろうにと思いながら帰宅する。


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