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そして季節は夏になった。 地獄の期末テストを海と姫花の指導のもとなんとか切り抜け夏休みになる。



俺は暑くて珍しく早く起き夏休みになった開放感と暑さでリビングでグッタリしていた。 姫花が遊びに来るという事もあったのだが。 そんな俺に母さんが言った。



「陸、夏休みになってすぐグウタラ? 少しは体を動かしたら?」


「どうせ海と空もそのうち来るしそん時に嫌ってほど動く事になるんだから今はいいだろ?」


「それに姫花ちゃんも来るんでしょ? 陸ってば隅に置けないわね。 でもそれともう1人来るわよ? 一緒に遊んであげてね?」


「え? もう1人来るって誰だよ? 俺全然聞いてない」



母さんはニヤッと笑う。 誰が来るんだろう? なんか嫌な予感がしないでもない。



「優君よ」


「え? なんだ優が来るのか。 また預かるの?」


「そうよ? 優しくしてあげなさいよ?」


「母さん優に甘いもんな」


「ほうら、優君ってなんだか可愛いじゃない? 私の昔気になってた優君と同じ名前だし放っておけないじゃない」



ああ、母さんの昔の同級生。 ていうか健斗兄さんの父さんか。 よくそんな動機で預かるよな。 父さん可哀想に……



俺はまだしも海と喧嘩しないといいけどな。 空は上手く優と遊んでやれるからいいけど。



そう思っているとインターホンが鳴りお邪魔しますと空の声が聞こえた。



「やっほーりっくん! 待った? 」



空がウキウキしながら俺の目の前に来た。 なんかテンション高いな……



「夏と言えば?」



空が俺にそんな質問をしてきた。 その隣で海ははぁと溜め息を吐いている。



「お祭り?」


「ブブーッ! なんで外すかなぁ? 海でしょ、海!」


「海? そこにいるけど?」


「だぁーッ! 違うよ! こっちの海ちゃんじゃなくて本物の海!」


「その言い方ムカつくからやめてよ!」


「あらあら、ちょうど良かったじゃない!」



母さんがパンッと手を叩きこちらの話に割り込んで来た。 まさか……



「空ちゃん海に行きたいのね? だったら私が連れて行ってあげるわ」


「え? りっくんママが? やったぁ、流石気が利く〜!」


「今日ね、優君も来るの。 だから一緒にみんなで行きましょうねぇ」


「ええ!?」



海の顔が勘弁してよという感じに青褪める。



「海ちゃん優君の事苦手っぽいから今日海で遊んで親睦でも深めたら? フフッ」


「さ、最悪…… 日焼けもしたくないしましてや泳げないし」


「そんな事言って海ちゃん水着だけはりっくんの気を引こうとして真剣に選んでたじゃない、このこのッ!」



そうしているうちに姫花も俺の家に到着した。



「お邪魔します。 こんにちは陸君、海ちゃん空ちゃん」


「姫花、りっくんママが海に連れてってくれるって!」


「え? 本当ですか? ありがとうございます」


「いいのよ。 でも優君も一緒だけどね。だからよろしくね?」


「優君ってあの優君ですか?」


「そうよ、お互い大変ね? 姫」



姫花はあははと笑った。 姫花優の奴に気に入られてたからな。



「姫花水着着てきた? あたし達はもう下に着てるけど」


「あ…… 持ってきたけどまだなの」


「じゃあ着替えてきなよ? 陸の部屋誰もいないから」


「うん、そうしようかな。 陸君お部屋借りるね?」


「ああ、どうぞ」



ていうか姫花も海行くって事わかってて俺だけわかってなかったのかよ…… 姫花が部屋に行った後すぐに優もやって来た。



「こんにちはぁ!」


「いらっしゃい優君」


「あ!おばちゃんこんにちは! 陸兄は?」


「リビングにいるわよ?」



そう言うとドタバタと足音を立て優が来た。



「来たわね…… 」


「あ、おっぱいお化けと空もまたいる」


「相変わらず私を怒らせたいようね」


「陸兄ゲームしよう!」



そう言って優が俺の部屋にダッシュした。 あ! 優のバカ部屋には姫花が着替えてるんだぞ!?



「おい優! 待てって! 今部屋に行くのはヤバい!」



俺は優を追い掛けたが時すでに遅し……



「きゃあッ!」



そんな声が聞こえた、部屋の前に行くと間に合わなかったか。 すると優が不思議そうな顔をして部屋から出て来た。



「陸兄、裸のお姉ちゃんがいる」


「姫花だろ、前に遊んでもらった……」


「ああ! 子分だ! なんで陸兄の部屋で裸だったの?」



これから海に行くから水着に着替えてたんだよと優に説明するとふぅんという感じでまた部屋に入ろうとしたので慌てて引き止めた。



「姫花ごめんな? 優の奴お前が部屋に居るの説明する前に走って行っちゃって」



部屋のドア越しに姫花にそう言った。



「う、うん。 そうかと思ったけどビックリした…… もう着替え終わったから」



そうして姫花は真っ赤な顔をしながら部屋から出た。



「まったくあんたは! レディが着替えてる時になんて事してんのよ!」



海がデコピンで優の頭を突いた。



「まぁお子様だし仕方ないじゃん? それにしても優ちゃんはラッキーだね? 姫花の裸なんてそうそう見れないよ?」


「なんで着替えてるの?」



優がそう聞いた。 優も何も知らないので仕方がない。



「俺達今から海に行くんだ。 優も一緒にな?」



そう言うと優は「海だぁー!」と言って目をキラキラさせていた。






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