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あの後また海と空のお見舞いに行った。2人とも寂しがってはいたけど今度は俺に風邪を移したら意味がないと言う事でくっつきたくてもくっつけないようだった。



というより部屋に入った時点でもう移ってたら手遅れな気もするけど。



そして海と空がようやく熱が下がり始めた頃……



「ふぁ〜、今までずっと寝てたから体すっかり鈍っちゃったよ」


「私は陸に会えない以外はぐっすり眠れて良かったんだけど」


「2人ともすっかり元気になってよかったね」


「そんな事言って陸と2人きりの学校生活満喫してたんじゃないの?」


「うぐッ…… いやぁ、なんか耳が痛いけどそれなりに」


「冗談よ。 姫はよくお見舞いに来てくれたしね、そんな恩知らずじゃないわ私」




学校は休みで今日は空の家にみんなで来ていた。 もう姫花が居る事も海や空、そして俺も当たり前のようになっていた。



そして今日は海も空も病み上がりなのでどこへも行かずにまったりと過ごそうという事になっていた。



「ねぇねぇ、家でのんびりするのはいいけど何する?」


「何って…… 休んだ分の勉強じゃないの?」



勉強し過ぎてこうなったような気もするので海の発言を聞いて空の顔が青褪める。



「う、海ちゃんは相変わらずそんな所は真面目なんだから。 りっくん助けてよぉ」


「まぁ海、勉強は学校行けばいくらでも出来るし今日は休憩してようぜ?」



俺も勿論休みの日まで勉強はしたくないのでそれは勘弁してもらいたい。



「何よ陸まで。 姫は勉強も出来るんだから私どんどん追い越されるじゃない」


「じゃあ海ちゃん、部活の最中に私と勉強しよう? 海ちゃん頭いいからすぐに休んだ分取り戻せちゃうよ」


「へぇ、姫に勉強教わるなんてね」


「ご、ごめんなさい!偉そうにしちゃって」


「あははッ、ごめんごめん。姫ったらいちいち可愛いんだから」



姫花と海が2人でじゃれ合っていると空がさりげなく俺の所へ来た。



「りっくん寂しそうだね?」


「いや、寂しそうなのはお前だろ?」


「だってあっちで勉強ばっかり言ってるんだもん。 余計な事言うとあたし巻き添え食らっちゃう」


「じゃあお前も余計な事言うなよ?」



最終的に空が勉強に行き着くような発言をするせいで自業自得な事になっているからな。



「勉強の事なんて忘れさせちゃえば良いんだよ!」


「どうやって?」


「こうやって! チューッ!」


「あ! 空!」



俺はいきなりだったので思わず身を引いたらほっぺにキスされた。



「ああん! 口にチューしようと思ったのに!」


「空! 自分だけズルいじゃない! 陸、私も!」



海は俺の顔を両手で掴んでキスをしようとしたが空にダメ! とズラされおでこにキスされた。



「空、よくも邪魔したわね?」


「海ちゃんこそ、口にしたら風邪が移っちゃうじゃん? あたしはりっくんを風邪引かせないようにしただけだもーん!」


「むむッ! ああ言えばこう言う……」



そんな事言ってる空も俺の口にしようとしたくせに……



そんな様子をポカンとして姫花は見ていた。 それに海と空も気付いた。



「ああ、姫花もりっくんにチューしたいんでしょ? そんな顔してるよ?」


「へッ!? ど、どんな顔?」


「まぁ仕方ないわね…… 姫もササッとほっぺにでもキスしなさいよ?」


「で、でも私みんなの前でなんてまだ恥ずかしいっていうか……」



まぁそりゃそうだろ。 なんか慣れてきて俺もあんまりそういう風に思わなかったけど姫花が恥ずかしがっている姿を見て俺も恥ずかしくなってくる……



「もう姫花は恥ずかしがり屋だなぁ、前にキスはしたんでしょ? んー、じゃあ海ちゃんあたし達後ろ向いてよ?」


「ええ、そうしましょ。 じゃあ早くしてね? 姫」


「う、嘘…… 」


「あ、無理しなくていいぞ姫花」


「む、無理じゃない! する!」



姫花はなんだか覚悟を決めたように俺の隣に来た。 いや、そんなに畏まられても…… なんて考える俺も海や空の大胆さに少し麻痺しているのかもしれない。



「じゃあ……」



姫花の唇が俺のほっぺに一瞬だけ当たった。 そして姫花は恥ずかしそうに下を向いていた。



「わあ、姫花なんか初々しいねぇ! あたしもそんな風に攻めてみようかなぁ?」


「なんだか見ててこっちが恥ずかしくなってきた」


「海ちゃん空ちゃんみてたの?」


「「うん」」



ちゃっかり2人はそんな様子を見ていた事を聞いた姫花は空の毛布をガバッと被りしばらく悶えていた。


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