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午後からは体育の授業だが雨になり男子は校庭を使うはずだったが急遽中止になり女子と一緒で体育館でドッジボールになった。



女子と男子でそれぞれ別れ女子は隣のコートでバスケだ。 姫花とバスケ…… 空と勝負してた頃思い出すな。



空と同じくらい上手かったから女子の中でも結構いい線いくんだろうな。



「おい神城、女子の方ばっかり見てんじゃねぇぞ? 夕凪と星野いないから今日は佐々木に注目か?」



茶化すように井上が俺にそう言ってきた。 まぁ姫花を気にしていたのは確かだけど。



「それで? ドッジボールは?」


「俺と新井はお前の敵のチームだ、ここで鬱憤を晴らしてやるぜ。 覚悟しとけよ?」



ニヤリと井上が微笑む。 これはこいつらにボールが渡ったら俺狙いで来るだろうな。



俺は井上に中指を立て受けて立つという意思表示で返した。 チラッと姫花を見ると試合中だが俺を見ていた。 そして俺と目が合うと小さく手を振っていた。



それがパスちょうだいに見えたのか余所見していた姫花にボールが飛んできて姫花はそれに気付いて慌ててキャッチする。 姫花が鈍臭かったら確実に顔面で受けていただろう、危ねえ……



これは余所見は禁物だな。 ドッジボールの最中にあんな事して新井か井上にボール渡ってたら顔面ヒットしそうだ。 姫花の前で恥かくのもなんか嫌だしな。



ドッジボールが始まりみんな張り切る、ドッジボールは好きだな、当てるより避けるのが楽しい。 全てを避けるのに徹しているから最終的に俺1人だけなんてよくあった。



みんな次々に当てたり当てられたりしてどんどんコートから減っていく。 そして新井にボールが渡ると豪速球が俺に飛んできた。



予想外に速かったのでビックリする。 そして外野からまた新井にパスが渡る。 やっぱ空と同じで体育会系だから投げるボールにも威力がある。 俺にホワイトゴレイヌは使えないしいつまでも避けられそうにない。



そしてボールが飛び交う中そろそろ避けるのもやめてちゃんと勝負するかと思ったら……



「陸君頑張ってッ!」



そんな声が聞こえチラッとその方向に目をやると試合が終わったのか姫花が友達と俺の方を応援していた。



試合が終わった女子達は男子の方を見学しているんだな。 そんな事を考えていると俺の肩に痛みが走った。



ああ、さっき気を付けようって思ったのにやっちまった。幸い俺にボールを当てたのは新井でも井上でもなかったのでそれほど怒りの篭ったボールではなかったので大事にはならなかった。



外野に回った時心配そうに姫花が俺の所へ来た。



「陸君肩大丈夫? 痛くない? てかごめんね? なんか気を散らせちゃったみたいで」


「ああ、余所見しちゃった俺が悪いから気にすんなって」


「まぁ姫花に応援されちゃったら見ちゃうよねぇ」


「ほら、姫花が神城君に夢中だから他の男子が神城君の事睨んでるから行こ?」


「え? うん、じゃあ陸君の気が散らないように見てるから頑張ってね」



姫花の友達まで俺に話し掛けてきた。 男子の目線? あ、新井と井上だ…… コート内だから俺にボールを当てれなかったから少し悔しそうな目で見ていた。



次の試合は最初から俺は外野だったのでさっきとは違い気楽だった。姫花は今度はちゃんと集中してバスケをしていた。



パスを受けディフェンスをするりと躱してシュートを打って華麗に決めていた。流石空といい勝負しただけあるな。だけどやはり姫花もこちらを意識していたのか俺と目が合うと満面の笑みを俺に向けていた。



そんな姫花を見ていると姫花って凄い美人だなって改めて思う。 今の状態で空と勝負したらどっちが勝つだろう? どっちを応援…… とか俺には無理だな。



そうこうしているうちに体育も終わり放課後になった。



「じゃあ行こっか陸君」


「そうだな。 あ!」


「え?」


「雨だったんだ…… 俺傘ないわ」


「ああ、そっか。 急に天気悪くなったもんね」



今帰るとずぶ濡れになってしまう。 海が居たらしっかりしてるから天気予報とか見てこういう時朝に傘とか持っていけとか言われるんだけど。今帰らなきゃ部活も出ない意味もなくなるしと俺は考えていると……



「大丈夫だよ?」


「大丈夫?」


「私毎日折り畳み傘持ってるから一緒に入ろう?」


「あ、流石姫花だわ」



そしね昇降口で姫花が折り畳み傘を広げると思ったより小さかった。






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