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昼休みになると海と空は素早く教室から出て行った。 どうしたんだ? と思って2人を見ると壁から少し顔を覗かせて俺に来てと手招きをしていた。
「いきなりなんだよ?」
「いいから急いで!」
教室を出ると空に手を引かれそのままダッシュで校舎の外の花壇の近くのベンチが何個かある所へ来た。
「ふぅ、ここなら大丈夫そう」
「何が?」
「新井君と井上君よ、だって中学までは誰にも邪魔される事なく3人でお弁当食べてたけど新井君と井上君は毎回来るじゃない? それだけならまだマシなんだけど陸の目の前でアタックされるのはちょっとね」
「だから今日は久しぶりに3人だけでお弁当食べようって事にしたの!」
両サイドから俺にピッタリとくっ付き2人は弁当箱を開けた。 狭くて食べ辛いからもう少し離れて欲しかったけど久しぶりという言葉を聞いたので仕方ないな。
「やっぱりいいね! あたしとりっくんと海ちゃんと3人でお弁当って」
「うん、なんか凄く久しぶりに感じる」
「ここまで少し遠いからあまり人もいないしりっくんはたっぷりあたし達に甘えていいよ?」
「甘えるってこんな所で何するんだよ?」
そう言うと空は俺の弁当からおかずをヒョイっと箸で取り俺の口の前に持ってきた。
「はい、あーんして?」
「あーんって……」
辺りを見渡すとここいら辺にいるのはカップルばかりだ。 誰も俺達の行動を気に掛けてない、なので素直に空の箸からおかずを口に運んだ。
「んふふッ」
空はそんな俺を見て笑う。 そしてその後に海が続く。
「中学の時みたいだね? 陸」
「確かにそうだけど、あーんなんてこんな毎回してないけどな」
「それはあたし達が中学の時よりりっくんと深い仲になったって事で」
「新井達が見たら発狂しそうな光景だな」
「だからわざわざここまで逃げて来たのよ? 陸にも迷惑掛かると思って」
「ほら、お花も綺麗だしいい場所じゃん? ここ」
そうだな、確かにここって花に囲まれてカップル達の独特な雰囲気と相まってなんだか甘い空間だ。
「り、陸! あそこ、あそこであんな所でキスしてる、うわあ〜」
海がコソッと隅のカップルを見て驚いたように言っている。
「あははッ、海ちゃんの反応面白いね、いつもりっくんとイチャイチャしてるくせに」
「風紀の乱れが半端ないな、真昼間からこれでこの学校大丈夫か?」
「いいじゃんラブラブ出来て。 ここに来てそんな事言ってるのりっくんくらいだよ? あたし達もやってみる?」
「郷に入っては郷に従えね、陸いいよね?」
2人が両側から俺の手を握り顔を近付ける。 マジかよ!? 誰かに見られるぞ? あ、別にここでは問題ないのか? なんて思ってると2人から頬にキスをされた。
「まぁ…… あたし達もこんなオープンで最初からはちょっとは恥ずかしいからこれくらいで」
「うん」
道端でお前ら2人でキスしてたくせにこれまた変な所で恥ずかしがるのな。
そして弁当を食べ終わった後花を見ながら3人でお喋りしていたが海はカップル達の行動に顔を真っ赤にして「うわぁ、うわぁ……」と声を漏らしていた。
「海ちゃん見過ぎ、エッチだねぇ。海ちゃんもやってみたいの?」
「え!? わ、私? 違うからね! 凄いなぁって思って見てただけよ! してみたいなって気持ちはあるけど…… 陸限定で」
海が俯きながら真っ赤な顔で俺を顔を見る。いやいや、俺にそんな話題今ここで振るなよ。
「あーッと! そこまでにしといてよ! 海ちゃん発情してきてるから危ないよりっくん!」
「なんて事言うのよ!? バカ空!」
「空、俺の後ろに隠れるなよ!」
「きゃあッ! りっくん、海ちゃんが怖い!」
ポカポカと俺を挟んで海は空の頭を叩いている。 2人とも学校で久しぶりに3人で弁当を食べてこんな場所だからおかしなテンションになっているのかもしれない。




