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佐々木と遊ぶ日になり海と空は俺の部屋に一緒に入ってきた。



「おはようりっくん」


「おはよう陸、今日は寝坊してないね。 珍しい……」


「いつも寝坊すると思うなよ? 2人ともなんか今日は凄く気合い入っているな……」


「私達の時は寝坊するくせに」




海も空もいつもよりばっちりおめかししてなんだか変な気迫を感じる。 2人とも派手だ。 それは佐々木に対しての臨戦態勢なんだろうか?



「ん? どうしたのりっくん? あたし可愛い?」


「私も…… 今日は思い切っちゃった」


「なんか2人とも可愛いけど露出度も高いし…… 化粧も濃いし、いつもと違う」


「化粧も濃いしは余計だよね!」


「陸の為にこんな格好してるってのに」



空は失礼だよと言ってプイッとそっぽを向く。



「とりあえず行こっか? さっさと済ませて帰りましょ?」



さっさと済ませて帰れる事なのか? それは今日楽しみにしている佐々木に対して…… ああ、この考えはいけないな。 今まで通りに振る舞えよ俺。



変な気を持たせたりなんかしたら海と空が心配する。 あの佐々木が当初は俺と2人で遊びたいって言うんだから俺の自惚れではなく本当に佐々木は俺に気があるかもしれない。



佐々木との待ち合わせに学校の前を指定していたので俺達は学校へ向かう。



「なあ、佐々木の事そんな警戒しないで普通に接してみたらどうだ? いい奴だと思うぞ?」


「りっくんなんかそれ他人事みたい。 りっくんが絡んでるからあたし達こんな事になってるのに」


「仲良くなれるかは佐々木さん次第。 でも陸が仲良くして欲しいなら極力私達はそうするから」


「お、お手柔らかにな……」


「まぁ、でも良い機会だよね。 姫花とこうやってちゃんと話せるし」



学校に着くと佐々木が俺達の姿が見えたのかヒョコッと姿を見せた。海と空とは対照的にちょっとコンビニ行ってくるみたいな感じの凄くシンプルな出で立ちをしていた。



「こんにちは! 神城君に海ちゃん空ちゃん。 てか2人ともいつにも増して凄く可愛いね」



海や空も自分達みたいに佐々木も気合い入れてくるかと思ったのかちょっとポカンとしていた。



「2人も今日は来てくれて嬉しいな、私海ちゃん空ちゃんとももっと仲良くなりたいなって思ってたから」



屈託のない笑顔でそう言う事で佐々木はやっぱり純粋にそう思ってるだけなんだろうと思うくらい裏表がないように感じた。



「姫花に可愛いって言われてもなんか嫌味にしか聞こえないよ」


「なんか私と空だけ気合い入れて来たみたいだね」


「そんなに構えないでよ、私より2人の方が可愛いよ! 神城君、これからどこ行こう? 誘っておいて私ノープランなんだよね」


「まったくどこ行くかくらい考えててよ、姫花ったら。 りっくんどうする?」



どうしよう? てっきりどこ行きたいとか佐々木が考えてるもんだと思ったし。

まだ午前中だし街の方にでも行くか? お金あんまりないけど。



「神城君が真剣な表情して悩んでる」


「佐々木さんも考えなよ……」


「うーん、じゃあみんなでお散歩しよう? 適当に歩きながら考えようよ? そのうち決まるんじゃないかな」


「え?」



そんなんでいいの? まぁ楽でいいけど。 そして俺達は適当に歩き始める。



「佐々木さんって家近くにあるの?」


「うん? そうでもないよ、学校から3駅離れたとこ。神城君達は割と近いよね? 」


「まぁ俺達家も隣だしな」


「でも姫花、どうして今日急にりっくんと遊びたいって言ったの?」



それって聞く事か?



「え? だって私も学校では神城君の隣だしせっかく少し仲良くなったから神城君と遊んでみたいなって。 改めて聞かれると照れちゃうね」



そうして歩いているとスーパーがありクレープ屋が来ていた。 それを見つけた佐々木は食べたいと言った。



「あ、私も食べたい」


「海ちゃんダイエット中じゃなかったの? 太っちゃうよ?」


「空!」



海は空を睨んで余計な事言うなと制する。 そんな様子を佐々木は見て微笑んでいた。



「うふふ」


「あ……」


「ごめん、笑っちゃって。 海ちゃんと空ちゃんって本当に仲良いんだなって思ってさ、私もそんな風になれるかな?」


「え、そんな風に? 誰と?」



海は佐々木にそう聞いたがクレープ屋の目の前に来たのでとりあえず注文する。



「陸は何食べたい? 私の半分あげるよ、空につっこまれるし」


「海が食べたいのが食べたいから好きなの選べよ」


「あたしいろんなの食べたいからみんなで分けよう?」


「じゃあ私のもあげるね」



頼んだクレープが全員分来たところで近くにあったベンチに座った。



「ん、美味しい。 はい、神城君も一口どうぞ?」


「あ、ありがと」



何も考えてなかった。 佐々木があまりにも自然とこの中に溶け込んでいてそして海と空のように当たり前のように手渡すからついパクッと佐々木のクレープを食べてしまった。



「「あッ」」


「あ…………」



カオナシのような声が出た…… なんて言ってる場合じゃない。 目だけ動かして海と空を見る。2人とも口を開け硬まっていた。








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