46
5日間あるGWがあと3日、海と空が家に来ていた時に俺の携帯に佐々木から連絡が来た。
マジか…… と思い俺は携帯を見て硬まった。 そんな様子に海が先ず気付く。 そして俺はまだ言ってない。 佐々木と連絡先交換していた事を。
「陸、誰から?」
「え? あ、いや。 ネット見てただけ」
「嘘ね、顔に出てるもの。 怪しい……」
「りっくん何? もしかして浮気?」
浮気とかじゃないと思うけど隠し事という事になりそうだったので俺は少し焦った。
そんな俺に海と空が不審な顔をして近付く。 そして案の定2人が俺に手を差し出す。 これは携帯を見せてという事だ。 志穂の時のように…… 参ったなぁ。
「りっくん、怒らないから見せてごらん?」
「そうだよ陸、怒らないから」
怒らないと2人揃って言ってるあたり怒るフラグびんびんである。 どうしよう? 2人とも佐々木を警戒してるし黙ってた事で更に警戒させてしまう。
だから俺は携帯を2人に見せる前にカミングアウトする事にした。
「2人に言うの忘れてたけどさ、俺この前佐々木の連絡先を交換しちゃったんだ、ごめん」
「うん?」
「え?」
2人は笑顔で俺を威圧した。
「じゃあ見せて? りっくん」
俺は観念して空に携帯を渡した。 そして海と一緒に俺の顔を一瞬見て画面を覗き込む。
「ふぅん、明日陸と遊ぼうって誘ってるね?」
「これは…… 放っておけない。 あたし達もご一緒させてもらいます、りっくん!」
「はぁ、そうなると思ったよ……」
「てか実はあたし姫花と連絡先交換してたんだ」
「え? 佐々木と?」
「そうだよ、万が一に備えてね! 姫花にはあたしからも連絡しておくから」
「空、そこら辺よろしくね? 私佐々木さんの連絡先知らないし」
そうして空は携帯をいじり始めた。 多分佐々木と連絡を取っているんだろうか? 何を書いているか気になる……
空をジーッと見つめると空が怪しくニマァッと笑う。
「りっくんあたしがなんて送ってるか気になる? 見たい?」
ここは気になる。 まさか喧嘩とか売ってるんじゃと思ってしまう…… そうすると空が内容を俺に見せてきた。
『りっくんと遊びたいならあたし達もついて行くけど姫花はそれでいい?』
そう書かれてあった。 よかった、いや、佐々木的にはよくないかもしれないけど何も喧嘩売るような事は書いていない。
「りっくんあたしが姫花に突っかかると思って心配してるんでしょう? りっくんをそこまで気にさせてる姫花に妬けちゃうな。 りっくんそこまで他の子の事今まで気にした事ないよね?」
「え?」
空の言葉に俺は振り返る。 確かに…… 確かにそうかも。 今まで告白されたって子も俺そんなに気にした事なかった。
だってその時は誰かと付き合うとかそんな事まったく考えていなかったし、あまり話した事なくていきなり告白されたりで。
悪いしごめんと思ってはいたけど海と空以外は俺ってそんな感じだった。 今思えば酷い奴だな俺は。
そして佐々木から返事が返ってきたようだ。 空は内容を海と確認する。 俺を後回しにしなくたっていいだろうに……
2人は画面を見て物凄く微妙な顔になる。 一体なんて返事きたんだ?
「姫花なかなかやるわね……」
「確かに佐々木さん私達より可愛いけど…… 自信があるから受けて立つって事なのかしら?」
「なあ、なんて来たんだよ?」
そう言うと溜め息を吐いて空は俺に携帯を見せた。
『海ちゃんと空ちゃんと一緒って事? うん! いいよ、なんか楽しそう』
これは…… 別に深い意味はないんじゃないか? 佐々木は俺と海と空の関係は重々承知しているしただ純粋に海と空も来るならみんなで遊ぼうとそういう事なんじゃないかな?
難しい顔をしているけど海も空もそこまで構える必要ないんじゃないか? でも2人は俺の気持ちを問題視してるって事だよな?
俺の方はどうなんだろう? 今まで俺に告白してきた子みたいに淡白に佐々木と接しられるか? 海と空があんまり気にするから俺も気にしだしたってのはあるかもしれないけど。
てか純粋に佐々木は遊ぼうとしているんじゃないかとか気にしなくてもいいとか考えていながら俺は今佐々木に淡白に接しられるかとかなんか矛盾していないか? あれ? 俺自分が何考えてるか佐々木の事どう思ってるのかよくわかんなくなってきたぞ……
「陸! 今何考えてる?」
海の言葉で思考の渦から現実に戻る。
「え? 俺なんか考え事してた? ボーッとしてただけだよ」
「嘘、なんか雲行き怪しくなってきたわね。 私不安……」
「あたしも……」
そんな感じで佐々木と会う日になった。




