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空のバレーボールの練習が終わって帰っていると……



「私ちょっと寄り道してくるから陸と空は先帰ってて?」


「なんだよ? 別に付き合ってもいいぞ」


「そうだよ、あたし達も一緒に行く」


「陸、空いいから先帰ってなさいよ」


「海ちゃんもしかして…… 誰かと会うんじゃ?」


「なッ! そんなわけないでしょ! いいから2人は先に帰ってなさいよ!」



海はなんだかプンスカして俺達と別れた。 なんなんだよ? 変な海。



「怪しい。 海ちゃん怪しい……」



空が目を光らせて呟いた。



「あの海ちゃんがあたし達に黙ってどこか行くなんて」


「でもなぁ、仕方ないだろ? ああまで言われたんだから大人しく帰ろうぜ?」


「ええ? 面白そうだから後をつけたいのにぃ〜!」


「バレたら海に怒られるだろ? しゃあない、ちょうど空に手伝って欲しい事あったんだ。 付き合ってくれないか?」


「え!? 何々? あたし喜んで付き合っちゃうよぉ!」



嬉しそうに俺に飛び付く空を連れて俺の家に行きそしてテレビをつけて電源を入れた。



「りっくん…… 付き合って欲しいってのはまさか……」


「うん、これ」



俺はコントローラーを握りしめた。



「ははーん、りっくんこれやってて寝不足だったんでしょ? ていうかりっくんあたしにプラモデル作らせたりゲーム付き合わせたり何だと思ってるのよ?」


「いや、だって最後はお前ノリノリで作ってたじゃないか? それに空ゲームも出来そうだし」


「…… ま、まぁ女の子でここまでしてあげるなんてあたしくらいしかりっくんの周りにいないし仕方ないなぁ」



やっぱりなんだかんだ言って空は俺と一緒にゲームしてくれるみたいだ。 最初は文句言うけど最終的に空は俺と楽しんでくれるし。



「でもあたしこれやった事ないけど手伝えるの?」


「隠れて撃っての繰り返しだから簡単だよ」


「え? そんなの面白いの?」


「面白いから朝方までやってたんだろ?」


「そこ自慢気に言う事じゃないしあたしのバレーボールの練習の事忘れてまでやる事じゃありません!」



そんな事を言いつつ俺に操作の仕方を教わりしっかりとそれを聞く空、そしてゲームが始まり数時間、最初は使い物にならなかった空もようやく慣れてきたようでぶつぶつ文句を言っていた空もコツを掴んだのかだんだん調子が良くなっていった。



「やったぁ! クリア! りっくん、あたしって結構上手いんじゃない?」


「まぁ、オンに行ったら瞬く間に瞬殺されるだろうけど結構上手くなったな」


「もう! 冷める事言わないの! 素直に上手いって言えばいいのに。 なんか調子よく使われてる気がしないでもないけどでもりっくんのお役に立てて嬉しいな」


「じゃあこの調子でどんどんクリアしていこう」


「はーい!」



空と更にゲームをして少し休憩する事にした。 すると空がベッドに座っている俺の隣に来た。



「ねぇりっくん、さっきあたしにキスされそうになってドキッとした?」


「いきなりなんだよ?」


「どう思った? 良かったら続きしてみる?」


「え? 本気で言ってんのか?」



空とキス…… 確かにドキッとしたけど続き? そんな簡単に出来るか? いや、空ならしそうだけど。



「う、海に黙ってするのか?」


「その後海ちゃんにもして貰えばいいよ? あたしちゃんと海ちゃんにも言うからさ、ね?」



なんて言っているとガチャッと部屋のドアが開いた。 そこには海の姿なのだけれども……



「あれ? 海?」


「海ちゃん、その髪は?」


「切っちゃった。 へ、変かな?」



腰の近くまで伸ばしていた海の髪は肩から下くらいまで切られていた。 寄り道って美容室に行ってたのか。



「変じゃないよ、むしろなんか新鮮! 海ちゃん今までずっと長かったから」


「空に比べたらまだ長いけどな」


「え、陸…… 似合わない?」


「いや、なんか俺も新鮮だし前より可愛く見えるよ」


「本当? なら良かったぁ」



海は髪の毛をクルクルと指に絡めてホッとしたような顔をした。



「でもなんでいきなり髪切ろうなんて思ったの?」


「えっと…… それは…… 被るから」


「被る?」



一体何と被るんだ?



「佐々木さんも私と同じくらい長かったでしょ? だ、だから……」


「え? それで切ったのかよ?」


「わ、私にはそれが気になってたの!」


「あははッ! 海ちゃん可愛いからいいじゃん、それにりっくんの言う通り前にも増して可愛くなったよ」



空はそう言って海の頭を撫でたり髪の毛を触っていた。 なんか海は急に昔みたいになったり大人しくなったり…… そんな様子を見て朝の海を思い出していた。





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