表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
27/178

27


「さぁて、夕凪どこ行く?」


「…… どこ行こうかな?」



私は何故か井上君と一緒に居る。 あの時部活選びをしていた時図書室で強引に井上君に連絡先を聞かれてついつい教えてしまった。



それから井上君がメールボム並みのメッセージをよこし私は頭を抱えやむなく井上君と出掛ける事になった。 井上君がこんなに行動的な人だったなんて。



陸、違うからね? 私は仕方なく井上君と出掛けるんだからね、誤解しないでね……



陸に好きだと伝えた後、空は私が陸に気がある事はわかってたと思うけど陸が好きと言ったら2人で陸を意識させようだなんて提案されて少し混乱していたのに井上君となんて遊んでる暇ないのに。



あの後少し冷静になって考えてたけど、でも空は私と違って真っ直ぐな子だからやっぱりその言葉に嘘はないよね。 私って空と幼馴染なのにそんな風に考えるなんて自分が嫌になる…… 陸が空を取っても後悔なんてしないんでしょ私? と頭をポカポカと叩いて自分を戒める。



「夕凪が行きたい所とかある?」


「うーん、ないかなぁ」


「え? …… ないの?」



だって私は自らどこか行きたいとかそういうのって陸や空に任せてたし2人の行きたい所が私の行きたい所。 なんて井上君に言ってもしょうがないか。



井上君は少し考えゲームセンターに行こうという事になった。 ゲームセンターは昔陸と空とよく行ったなぁ。



ていうか井上君って背が高いな、私は慎重165㎝、体重はしばらく測ってない、というか測るのが怖い。 なんてどうでもいいか。



陸より背高いんだね。てことは井上君は180くらいあるのかな? それこそその身長を生かしてバスケ部やらバレー部に入ればいいのにな。



私と一緒にわざわざサボり部なんて入るのもったいないよ。 眼鏡かけてるから運動は苦手なのかな? なんて勝手な憶測をしてみる。 んなわけないよね。 私が勝手な井上君像を妄想していると……




「喉渇いたからあそこの自販機でジュース買おうぜ? 俺奢るから何がいい?」


「え? 悪いよ、自分の分は自分で払うから」


「夕凪って硬いなぁ、いいからそれくらい奢るって」


「あ、ありがとう」



硬いも何も私半ば無理矢理誘われたから井上君に変な借りは作らないようにしたいだけなんだけど。 陸とだったら喜んで…… あー、陸の事ばっかりだわ。 井上君と居るのに。



そしてゲームセンターに着くと井上君はテンション高めであれやろうぜと言ってきた。



銃でゾンビを撃つゲームだ。 うーん、私苦手そう。 空だったらこういうのも得意なんだよねぇ。



ここでも井上君は私の分の代金を出しゲームをスタートする。 そして私はあっという間に殺された。



「あはは、夕凪弱過ぎでしょ」


「悪かったわね! 私こういうの向いてないもん」


「お! 夕凪に怒られた。 はははッ」



え? 怒られて何が楽しいのかな? もしかして井上君はそういうプレイが好きなの? あ、いけないいけない。 勉強ついでに余計な雑学も学んでしまったからつい……



そして井上君もゲームオーバーになり次にUFOキャッチャーに向かった。



「何か取りたいものあったら取ってやろうか?」


「じゃあ…… あのAAキャラ取ってくれる? 尊いって書いてるの」



私は適当に取れそうにないものを選んだ。 尊いが目当てじゃないよ別に……



「変なの選ぶんだな…… まぁ夕凪っぽいか」


「それどういう意味? なんかサラッと言ったよね?」



そのままあははと井上君は笑いながらUFOキャッチャーにチャレンジする。そして見る見るうちに小銭が吸い込まれていく。



「井上君、もうやめたら? これ以上使うのはヤバイよ」


「くそぅ…… そうだな、ごめん夕凪」


「謝らなくていいよ、私も最後にチャレンジしてみよう」



そうして小銭を投入して尊いぬいぐるみにアームをセットして掴むとさっきまでは全然動きそうになかったぬいぐるみを見事にキャッチしそのままゲットしてしまった。



「な、なんか取れちゃった……」


「お、おう……」


「あ、あげるよ井上君に」


「え? でもこれって夕凪が欲しかったんじゃ?」


「ううん、頑張った井上君にあげたい」



あろう事か尊いぬいぐるみを男の人に。 私は何をしているんだろう? 井上君は意味がわかってなさそうだからいいけど。 てかちょっと嬉しそうな顔して尊いぬいぐるみを見つめているから余計に……



「ふふ…… ふ……」


「え? なんかおかしいか?」


「え? あはは。 な、なんでもない」


「夕凪がそんな風に笑ってる所初めて見たよ」



あ、そっか。 私っぽくないよね、でも別にそれでイメージ壊れるならそれはそれでいっか。



「なんかすげぇ可愛い」


「え?」


「普通にしてても可愛い夕凪がそんな風に笑うともっと可愛く見える」


「ええ!? てっきりイメージと違うとか言われるかと……」



あ、あれれ? なんでそういう事になっちゃうんだろ。 困った私は井上君に尊いぬいぐるみをあげてとりあえずいい時間になったのでそろそろ何か食べて帰ろうと告げた。



ファミレスに行きホットケーキを頼んだ私を見て井上君はニコニコしていた。



「今日は普段と違う夕凪が見れて良かったわ」


「普段の私ってどう見える?」


「ちょっと気怠そうでおまけに気難しそう。 だけど可愛いけどな」



昔のような私と今みたいな私ってどっちが陸の好みだろ? いやいや、どちらも好みじゃなかったりして……



それからファミレスで軽食を摂り井上君と別れる。 井上君はゲームセンターでお金を使い過ぎてたのでここは私がお金を出した。 これでチャラになるかな?



「夕凪また遊ぼうぜ」


「気が向いたらね。 でも今度は陸とも一緒がいいな」


「え? 神城? 夕凪って幼馴染ってだけで神城とは……」


「私陸の事好きなの」



言っちゃった…… その場でポカンとしている井上君にまたねと言い私は家に向かう。 今日はどうなる事かと思ったけど。 ていうか最後気不味い感じにしちゃったかな…… ごめんね井上君。



陸に好きと伝えたけど伝える前に大胆に飛ばし過ぎて陸にアピールしてた為に相変わらずどう陸に接していいかわからなくなっていたけど変わらずこのまま陸に接して行こう。 それしか私には出来ないし。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ