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「海ちゃん大変だよ……」


「そうだね、どうしよう?」



あれから週末になり俺の部屋の陰でコソコソと2人は密談していた。 何が大変なのだろう? 俺の事を好きだと言った事か?



確かに2人の想いを聞いた事は俺にとってもこの関係に揺るぎが生じてしまうのではないかと不安に思ったけど2人は俺なんかよりよっぽど切り替えが早く言っちゃったからにはという感じだった。



「あのさ、2人とも」


「あ、りっくんストップ!」



俺が近寄ろうとすると更にコソコソと2人で話す。 なんだろうこれ? なんか蚊帳の外?



「なあ…… これって3人でいる意味あるのか? なんだったら海か空の家で2人で話してた方が……」


「違うの陸、そうじゃなくてね…… ねぇ空、これじゃあ陸に不審がられるのも無理ないよ」


「だって海ちゃん……」



あれま…… また俺の前で堂々と密談を始めた。 とりあえず飲み物でも持ってくるか。



リビングに行くと母さんが出掛ける準備をしていた。



「どっか行くの?」


「今日奏の所行ってくるからね。 あ、ご飯は海ちゃんに作ってもらうように頼んじゃおうかしら?」


「……ああ」


「ん? どうしたの? 元気ないわね。 2人と何かあった?」



あ…… 母さんにまで勘付かれるなんてしっかりしないとな。 でもあいつらと少しギクシャクしてしまった感は否めない。



「俺、あいつらとこのまま仲良しで居られるのかな?」


「え? お母さんに相談? フフッ、陸ったら可愛いとこあるじゃない」



母さんは俺の頭をクシャッと撫でた。



「昔から海ちゃんと空ちゃんは陸と居るのが好きみたいなのは今も変わってないと思うな。 変わったのは陸に対する感情じゃない?」


「俺のどこがいいんだろな?」


「そりゃあ昔から慣れ親しんだ仲ってのもあるかもしれないけど陸って2人に比べたら見た目もまぁ悪くはないけど飛び抜けてるわけじゃないから確かにそう思うわよねぇ」


「悪かったな!」



母さん、それを俺に言ったら身も蓋もないだろが! 大体母さんの子だぞ俺は……



「でもそんな陸だから2人も落ち着けるって前に言ったわよね? 海ちゃんを海ちゃんとして空ちゃんを空ちゃんとしてちゃんと見てあげてるじゃない。陸は普通だけど普通って結構いい事よ? お母さんも美人だから周りの目とか気にしてたりした事もあって苦労したわ。 2人もそうだと思うの。 だけど陸と居ればそんな事気にせずに安心出来るのよ? それって陸は2人にとって特別な存在なんだからそんな2人の大事な存在になれていい事じゃない?」



海と空は確かにモテて普段は面倒な事もあるかもしれないけど俺が2人の心の安定剤みたいになれてるって事なのか?



「奏の旦那さんの優知ってるわよね?」


「え? ああ。 なんだよいきなり?」


「お母さん奏の旦那さんをいいなって思った事あって取り合った事あったのよ?」


「はぁ!?」


「優もね、とりわけかっこいいってわけじゃなかったけどなんだか彼の側に居ると落ち着けて自分自信をさらけ出す事が出来ちゃうなって思ってそこがお母さんいいなって思ってね。 奏に負けちゃったけどね。 でも今では仲良しよ? それにお父さんの事大好きだしね」


「うわぁ、息子の前で惚気るなよ」



そう言うと母さんはまた俺の頭を撫でて頑張りなさいよと言って出掛けて行った。 てか俺母さんに何話しちまってんだ、恥ずかしくなってきた……



とりあえずジュースとコップを持って部屋に行った。 ガチャッとドアを開けると2人の視線が俺に刺さる。



「ジュース持って来たけど飲む?」


「う、うん」


「ありがとう陸」



コップにジュースを入れ2人に渡すと一気に飲み干した。 どんだけ喉渇いてたんだ?



「りっくんさっきからコソコソしてごめんなさい」


「どうしたんだよ? 俺に何か話せない事ならやっぱり……」


「ううん、違うの」



だったらなんなんだよ? まったく要領が得なくてどうしたもんか……



「あたし達ね、前々からりっくんの事好きだって言ったよね?」


「ああ」


「でも急にどうしたらいいかわからなくなって…… でもね、好きだって言えなくてもりっくんの事好きな気持ちを今まで行動で表してたんだけど」


「これ以上どうしたら陸に好きになってもらえるかわからなくて。背中流してもくっついても……」



あ…… それであんな事。 ていうかそこまでされて2人の気持ちに言われなきゃ気付かない俺が悪いのか。 確かに鈍感だよな。



「じゃあ…… とりあえずさっきみたいにコソコソするのやめようぜ? 俺がどの面下げて言うんだよって思うかもしれないけど」


「うん…… そうだね! りっくん!」


「どわッ!」



空が俺に飛び付いた。



「じゃあ当たって砕けろ! 抱きしめたい」


「いてて…… もう抱きしめてるだろ!」


「空だけズルい、私も」



海も後ろから俺を抱きしめた。 苦しい……



「とりあえず…… これで3人一緒だね!」



空はそう言って俺と海にニッコリと微笑んだ。 そういう感じでいいのか?


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