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「ん〜、りっくんどこ触ってるの〜?」



いや、どこも触ってないし触ってるのはお前の方だ。 海にな……



空の家でその後寝る事になったが流石に俺のベッドではないし空のベッドはうちのより狭い。



空はまた3人で寝ようとか言い出したのが海が空と一緒にベッドに入っただけで明らかに定員オーバーなので俺は布団を敷いて寝た。



そして空の寝言で目が覚めた。 朝5時か。 早く起きすぎてしまった。



「ねぇ、りっくんってばぁ〜」


「ふあッ!」



空の片手を上げて海のお腹に落とした衝撃で海は目を覚ました。 こいつ寝相悪すぎだ……



ムクリと海が起き上がり少しイラッとした顔で空を見た後起きている俺に気付いた。



「おはよう陸…… この子相変わらず寝相悪い」


「おはよう海、そうだな。俺も前に頭にかかと落とし食らったよ」



海ははだけた布団を空に掛け直すとベッドから出た。 なんか超眠そうだ、海って朝めちゃくちゃ弱かったはずだけど……



「海もう起きるのか?」


「うん、最近はね、少し早く起きてるんだ。 お弁当の準備とかしてるし朝ご飯作る手伝いとかもしてるし。 ふぁ〜」



海は欠伸をし、両腕を伸ばして気だるそうに言った。 へぇ、海の奴そんな事してたんだな。 なんか偉いな海。



「海、俺もなんか手伝おうか?」


「ん〜? 陸はまだ寝ててもいいけどね。 じゃあお言葉に甘えて…… コーヒー飲みたいかな」


「わかった、淹れるよ」



俺と海は下に降りてリビングに行き海は朝ご飯と弁当を作る準備を始めた。 俺は海のリクエスト通りコーヒーを淹れた。 空の分も淹れといてあげるか。



「ほら、海」

「ん、ありがとう」



俺が呼ぶと海はテーブルに座った。 少し目が覚めてきたようでさっきより海の目が開いてきた。 そして俺の淹れたコーヒーを一口飲んだ。



「美味しい」


「インスタントだから誰が淹れても同じだって」


「そうだけど陸が淹れてくれたからかな? なんか新鮮」


「別に淹れて欲しかったらいつでも淹れてやるんだから気軽に言えよ?」



そう言うと海はニコッと微笑んで「わかった」と言った。 再び海はキッチンへ向かう。 俺は呑気にソファでボーッとしていたが特に出来る事もなさそうなので大人しくしていた。



昨日の事は思い出すだけで恥ずかしいな、こいつらはそんな事ないのだろうか? あ、風呂といえば風呂掃除くらいした方がいいよな? 急に思い付いた。



「陸、何しようとしてるの?」


「ああ、暇だから風呂掃除しようかなって思ってさ」


「ふふッ、私がしちゃおうと思ってたけど。 ありがとう陸、助かる」



そうして風呂場へ行き掃除をする。 適当にやると海に「まぁ陸は雑だから」とか言われそうなので俺にしては結構丁寧に掃除した…… と思う。 海って最近はこういう事もしてるのかな?



シャワーで最後に浴槽を洗い流し風呂場から出て時計を見ると6時ちょっと前。

すると階段からドタドタと足音が聞こえた。



「おはよー、りっくん。 起きたら誰もいないんだもん、ビックリしちゃった。あたしだけ起こさないなんてずるいよ」


「ごめんな、空があんまり気持ち良さそうに寝てるから起こさない方がいいかなって思ってさ」


「海ちゃんは? キッチン?」


「ああ、朝食と弁当作ってるよ」


「わわっ! 海ちゃんに怒られそう」



空はいそいそとキッチンへ行き海の手伝いをしていた。 小さい頃とは違って海は家事をこなせるようになって空もそんな海を見習って覚えようとしている。



3人で一緒に暮らしたら楽しそうだな、なんて考えるけどまぁ昨日のように心臓に悪い事も起きたりしそうだしたまにくらいがちょうどいいのかもな。



「りっくん、コーヒーご馳走さま! 」


「ああ、冷めちゃってただろ? 俺淹れるの早過ぎた、ごめんな」


「んー? そんな事ないよ! てかお風呂掃除までしてくれたんだね? あたしお客様のりっくんと海ちゃんに何させてんだろ……」


「本当よ。 もうちょっと早く起きなさい空も」


「はぁーい、それにしても海ちゃんがいつも眠そうなのは早くに起き過ぎてたからだったんだね」



朝食が用意され3人揃って食べていると空がニコニコとしてご機嫌だ。



「なんか家族みたい、えへへ。 このまま3人で暮らしたいねぇ」


「そうなったら間違いなく空はグータラ亭主みたくなりそうね。 女の子なのに」


「失礼海ちゃん! あたしだってやれば出来るもん! ね? りっくん」



そして朝食を済ませると空は片付けくらい自分でやるよと言い出したので俺と海は学校へ行く準備をし始める。 海の後から歯を磨いて顔洗いを済ませると海はほんのりと薄く化粧をしていた。



「海もすっかりと大人になったな」


「これくらいしておかなきゃ。 佐々木さんに陸がデレデレしないようにね」


「また佐々木かよ……」




佐々木は海が言うように確かに可愛いし美人だなって思った。空のような愛想の良さそうな雰囲気に人を魅惑するような大きな目、透き通るような肌に小顔で海のように長く茶色い髪。 なんだか海と空を合わせたみたいな子だ。



海は化粧が終わるとこちらに向き直った。



「ねぇ陸、私…… 可愛い?」



海がこちらを少し見上げてそう言ってきた。 化粧なんてしなくても海はかなり可愛いけど化粧をすると大人っぽくなって色気が増す。



「ああ、可愛いんじゃないか?」


「ハッキリしないわねぇ。まぁいっか」


「わぁ、海ちゃん可愛い!」



片付けを済ました空が部屋にやってきた。 空も学校の準備を終える頃には学校へ行くのにちょうどいい時間になっていた。






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