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そして海の誕生日の日がやってきた。 学校帰り姫花も海の家に来て海の誕生日を祝った。 そして空の分も。



海は空の分もケーキ作るから自分のも含めて自分で作ってしまった。



「海ちゃん気合い入りすぎ。 こんないっぱいケーキ食べれないよ」


「せっかく空の分も祝うって決めたんだからそりゃあ気合い入るわよ。 ほら、姫もいっぱい食べて?」


「あはは、こんなにいっぱい……」


「私が一生懸命作ったんだから姫は食べてくれるよね?」



残したらただじゃおかねぇぞ? という声が聞こえてきそうな笑顔で海は姫化に微笑んだ。



「ふ、太っちゃうかも……」


「ん? なぁに?」


「なんでもありません!」


「姫もああやって頑張って食べてくれてるから空も食べようね?」


「うう…… なんで脅し混じりなのよぉ。 海ちゃんあたし達の事太らせる気だ」



俺は海に突っ込まれないようにやれやれモードで見ていると海が俺に気が付かないわけがなく……



「陸…… んー、陸はそうねぇ。 私が食べさせてあげる」



海はニッコリとしてフォークでケーキを一欠片刺し俺に食べさせる。



「美味しい?」


「美味しいよ、海の手作りだからな」


「うん、それが聞きたかった。 もっと食べて?」


「んがッ! そんなにグイグイ押し付けなくたって食べるって!」


「あ…… 陸クリーム付いた」


「え?」


「違う、そこじゃない」



海は俺の鼻をペロッと舐めた。



「取れた」


「あーッ!! 海ちゃんそれわざとでしょ!?」


「空もやればいいじゃない? ついでに姫もやりたかったらどうぞ?」



海は空と姫花に意地悪く笑って言った。 主に姫花に……



「う、海ちゃんの意地悪…… 私が恥ずかしがって出来ないと思ってるよね? でも私だってやる時やるんだから!」


「わぁ、姫花ったらいつもと違うねぇ、あはははッ」


「え!? マジで?」



姫花はケーキのクリームを俺の頬っぺたにくっ付けてペロリと舐めた。 クリーム付ける意味あるの? もうただ舐めた方が潔くないか?



「し、しちゃった。 舐めちゃった…… ごめん陸君!」


「ははは…… べ、別にいいよ」


「じゃあ次はあたしだね!」


「お、おい! わざわざクリーム付けなくたっていいって!」



と言ってももう遅くまた空にもクリームを付けられた……



「んー! りっくんの味もして美味しいね!」


「俺をダシみたく言うなよ…… ていうかその表現ケーキ不味くならないか?」


「りっくんだからいいの! これが知らないおじさんだったらただ気持ち悪いだけだしね」


「おじさんに例えないでよ、ゾワッとしちゃうじゃない」


「ならやるなよ……」



そして海が思い出したかのように空に包みを渡した。



「はい空、これ私からのプレゼント」


「え!?」


「え?」



海からプレゼントを受け取った空は明らかに困惑していた。 どうしよう? という気不味さが溢れていた。



「あれ? 何か気に入らなかった? 私なりに最近のトレンドを選んだつもりだったんだけど…… 」


「あのー…… 海ちゃんのくれた物一発でわかっちゃったし、海ちゃんがマストなアイテム選んでくれて凄く嬉しいんだけど……」


「え? どういう事?」



空は申し訳なさそうにバッグから取り出したのは海と見た感じ同じ包み。 まさかの被り……



「同じ物でしたってオチでした……」


「ふふ…… あはははッ! なんで同じ物なのよ? 空ったら!」



海はそんな空の頭を撫でた。



「もう私達ってやっぱり幼馴染だねぇ。 選んだ物同じだなんて。 開けていい?」


「うん、じゃああたしも開ける」



開けると同じ色、同じ柄のストール。



「お揃いだ…… ふふッ、こうなるともうおかしいね海ちゃん」


「そうね、でも空からのプレゼントだし大事にするよ。 ありがとう空」


「うん、あたしも海ちゃんが選んでくれたプレゼントだから大事にする」



そして俺達もそうだと思い出して姫花と俺も海と空にプレゼントをした。



「わぁ、可愛い。 陸も姫もありがとう、でも2人もなんか被ってるって言えば被ってるよ、ふふッ」


「ほんとだ。 あはははッ」



まぁ同じようなもんだよな、海柄と空柄のクリスタルボールにネックレスだもんな。



「あ、でも姫もネックレス買ったんだね? そのいろいろ入った柄、私達みたい」


「だねぇ、姫花ったらちゃっかり自分にも買っちゃって」


「あはは、ごめんね。 でもどうしても欲しくて。 陸君も陸君の柄が入ったネックレス買ったの」


「ん? ああ、これな」


「なんか陸のは色的にパッとしないけど陸っぽくていいね」



パッとしないは余計だろと思ったけどみんな嬉しそうだし何よりだった。 そしてそんな日々が終わる日が近付いている事を誰もがわかっていたはずだったけれど空があまりにも明るくて俺自身目を背けていたのかもしれない。



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