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変な夢にビクッとして意識が覚醒する。 なんであんな夢? と思ったら目が覚めたはずなのに真っ暗…… なわけはない。
顔がくすぐられている感覚は姫花の膝の上で寝ていたんだったと思い出す。
上を向くと姫花もこくりこくりと寝ていたので長い姫花の髪が俺をくすぐっていたんだとわかった。
姫花の顔に手を伸ばし触ってみた。 程よく弾力がある頬っぺたをツンツンと突いて見るが姫花は起きない。
なので今度は唇を触ってみた。
ピクッとした反応で姫花ひょっもして起きてるんじゃないか? と思い今度は鼻の辺りを触ってみると姫花はパチッと目を開いた。
「やっぱり起きてた」
「ごめん、陸君が何するのかな?って気になってそのまま寝たふりしちゃった」
姫花は俺の頬っぺたにピトッと手を当ててそう言った。 少しだけひんやりとした姫花の手でだんだん眠気が覚めてきた。
「どれくらい寝てたんだろ?」
「そんなに寝てないよ? 30分くらいしか時間経ってないし。 でも陸君少しうなされてたよ? 大丈夫?」
姫花がこちらに心配そうに顔を近付けてきた、凄く近くに来るとピタッと顔を止めた。
「キスすると思った?」
「うん? えっと……」
「ごめん。 この体勢だとキツいんだ、陸君からしてくれないかな?」
そんな事はなさそうだけど俺からして欲しいんだなとわかった俺は頭をあげそのまま姫花にキスをした。
「陸君にキスされちゃった、てへッ」
自分から迫ったくせにそう言った姫花がなんだか可愛いな。
そう思っていると姫花は俺の顔をムギュッと自分の体に押し付けて抱きしめた。
姫花の心臓の音が聞こえる。 とても早い。 こうしていると資料室での事思い出すな……
その時俺の部屋のドアがガチャッと開いた。
「あーッ! 姫花とりっくんが抱き合ってる!」
「あ、ほんと」
「海ちゃん!? 空ちゃん!」
姫花はパッと俺を離した。
「えーと…… こ、これは、その……」
「まぁ2人きりならそれくらいするでしょうね」
「あたし達のりっくんだもんね」
「あれ? 怒らないの?」
姫花が恐る恐るそう聞くと海と空も顔を合わせてそんなわけないじゃん? と言った。
「だって私達も私達でいろいろしてるもんね。 姫だって2人きりになればそうなんじゃないかって想像つくわよ。 ていうか昨日に来て欲しかったわ。 せっかく会わせたい子いたのに」
「そうそう、響紀ちゃんに会わせたかったなぁ」
「あはは…… 陸君にも言われた。 はぁ、ドキッとしたぁ」
姫花は胸を撫で下ろしホッとしていた。
「でも姫花だけズルいからあたしもりっくんをギュッてする!」
「空ったら本当に24歳なのかしら?」
「だって体も若返ったしいいじゃん! りっくんにはあたしを少しでも感じて欲しいし」
「それは私も同じなんだから!」
海と空も俺に近づいて来て姫花の上から俺に抱きついた。
「えー? あたし1番外側なんですけど?」
「私だって姫花の上からなんだけど?」
「は、離れるから離して2人とも!」
そんな事言っても姫花も力を緩めないし3人に押し潰される形でベッドに崩れ落ちた。
「もう〜、りっくんちゃんと支えてよぉ!」
「私達がくっついた途端崩れ落ちるなんて陸は私達3人と一斉に付き合ってるんだから空の言う通りちゃんとしなさい!」
「物理的に一気に抱きしめられたらいくら俺でも押し潰されるだろ?」
「あ、それより姫花服はだけてエロいね。 胸見えちゃってるよ?」
「え!? 嘘?!」
「嘘だよーんッ! あはは、可愛い。 ってりっくん何まじまじと見てるのかな?」
「空がいきなり変な事言うからだろ?」
「陸がエッチなだけじゃない。 でももうちょっと素直にがっついてくれれば私もやり易いんだけどなんだか頑なよね。 なんで年頃の陸がこんなに美人で可愛い女の子達に我慢出来るのか不思議。 ある意味仙人みたい。 まぁそのお陰で私達3人には手を出さなそうって今は思うけど」
仙人ってお前…… 俺は均衡を崩さないように頑張ってるんだけど。
「だよね? どうやったらりっくんってあたしを襲ってくれるんだろってよく思うよ」
「じ、実は私も」
「私達が裸で迫れば陸も落ちるのかしら?」
「そ、それはちょっと私にはハードルが……」
それから耳が痛い事をずっと言われ続け日曜が終わった。




