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「ええとお邪魔します」


「俺の部屋だし今更そんなかしこまらなくなっていいよ? 姫花も海と同じで律儀だなぁ」


「陸君だからだよ、うふふ」



姫花は俺の正面に座るといただきますと俺が持ってきたジュースを飲んだ。



「そういえば陸君のお母さんから聞いたんだけどこの前会った健斗さんのお家に行ってたんだよね?」


「ああ。 悪い、姫花も響紀に紹介したかったんだけどタイミング合わなかったな」


「ううん。 また今度会えばいいよ」



また今度かぁ。 その今度って空の言う話だとあるのかないのか…… ってそんな事考えちゃダメだ。



そんな事を思っていると姫花が口を開いた。



「空ちゃんの事?」


「え? ああ。 よくわかったな」


「わかるよ。 空ちゃんの事だって普通だったらありえない話だけど陸君とずっと一緒に居た空ちゃんが嘘言うわけないからこの前話した事も本当なんだろうし、その健斗さん達も同じ体験したって言ってるんだし。 でもね、私は死ぬつもりないし空ちゃんが言うようなそんな悲しい事も起こさせるつもりないよ。 って言ってもそれは空ちゃんがやり直してたから今の私達があるんだろうけど」


「うん、俺もそのつもりだよ」


「私なんて陸君と付き合ったばかりで死んだら死んでも死に切れないし」



えへっと姫花は笑ってバッグをゴソゴソと漁った。 取り出したものは姫花の携帯、そして画面を操作して俺に見せてきた。



「えっとね、海ちゃんの誕生日そろそろ近いでしょ? こんなのプレゼントしたいんだけど海ちゃん喜ぶかな?」


「どれどれ……」



姫花の携帯を見ると水晶玉? じゃなくて海の3Dアートが描かれているクリスタルボールだった。



「これね、光らせる事出来て綺麗なんだ、でも海ちゃんこういうのって好きなのかな?って思ってさ。 昨日は何にしようか考えてて」


「いいんじゃないか? 多分好きだと思うぞ。 ていうより姫花のプレゼントだったらなんでも大事にすると思うけど」


「そっかぁ、良かった。 私プレゼントとかって選ぶの結構苦手で凄く迷っちゃった」


「わかるよ。 相手が喜ばなかったらって思うと難しいもんな」



姫花とそんな事で話が弾んでいると姫花は何かハッとした顔になる。



「そういえば今日海ちゃんと空ちゃんって来ないの?」


「ああ、多分健斗兄さんの家で遊んできたから疲れてるんだろ。 海なんかも眠たそうだったし」


「あ! だったら陸君も疲れてるよね!? よく考えたら健斗君も帰ってきたばっかりで私の相手なんかさせちゃって……」


「いや、俺は別に構わないよ? だって姫花だし」


「…… 陸君」


「ん?」



姫花が恥ずかしそうにくねくねとしていた。 そして意を決したように俺に抱きついた。



「えいッ!」


「おわッ! ビックリした……」


「ふへへ、ごめんなさい。 でも陸君のせいでこうしたくなっちゃって」


「俺のせいで?」


「うん、ズルいなぁ陸君はシレッとしてて。 私だけ好きみたいなんだもん」



姫花は抱きしめる腕に力が篭る。



「そんな事ないよ。 海も空も言ってたように確かに他の子には冷たかったような気がするんだ。 それが俺に告白してきた子でもさ、俺って酷い奴だって思うけど姫花にはそんな風になりたくなかったんだ。 なんでかわからないけど他の人からは姫花が特別美人だからって思われたらそれまでだけど…… そうじゃないんだよな、説得力ないかもしれないけど」


「うん、大丈夫。 陸君がそう言うなら私信じちゃうよ? だって好きなんだもん。 それに私海ちゃんも空ちゃんも好きだから空ちゃんの事もすんなり受け入れちゃったもん」



俺は姫花の頭に手をやり姫花の長い髪の毛をサラリと撫でる。



「私ね、陸の上に咲く花のように陸君を包み込んであげたいなって。 そう思うと私陸君や海ちゃん、空ちゃんと深く繋がってられるんじゃないかなって思うんだ。 なんか物凄く恥ずかしくてくさい事言ってるような気がするけど」


「あはは、俺しか聞いてないから大丈夫」


「それにこうしてられるのもいつまでかわからないってのもあると余計に…… そんな風に考えてないって言ったのにブレブレだけど陸君を好きっていっぱい伝えときたいのは変わらないから」


「ああ。 俺も姫花の事好きだよ」


「んふふ。 周りからこんなの聞かれたら私達そんな事しか考えてないの? って思われるバカップルだね。 でも私そういうのに目覚めるの遅かったから痛い子になっちゃったのかな?」



そして姫花と何するわけでもなく寄り添っていると急に眠くなってきた。 俺もちょっと疲れたんだな。



姫花がうとうとしだした俺に気付いてベッドに座り俺の頭を自分の膝に置いた。



「今度は私が膝枕してあげる。 だからこのまま寝ちゃっていいよ陸君」


「……そうするよ」



柔らかくていい匂いがする姫花の膝の上で俺はぐっすりと眠っていた。







ここは夢の中か? 駅? どこかの駅のホームみたいだ。 俺の隣には海、空、そして目の前には姫花。 3人とも楽しそうだ。 だけど次の瞬間俺の隣にいた空は消え真っ暗になった。





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