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「ねぇねぇ、りっくん」
ウザい…… 途轍もなくウザい。 海が俺が恥ずかしがっていると言った途端空は俺の周りをウロウロしたかと思えば急に隣に来て甘えたような声を出してきたりで。
絶対楽しんでるよな? 空の奴……
「さっきから俺をからかって何がしたいんだ?」
「んーとね、りっくんの照れた表情が見たい!」
「なんで照れさせたいんだよ? てかお前下着姿見られて恥ずかしがらないのかよ?」
「全然! 小さい頃お風呂よく一緒に入ってたじゃん、だから今更でしょ?」
そんな風に言ってるが空の今の表情は俺に何かイタズラしてる時の顔そのものだ。
「海なんとか言ってやれよ、空にセクハラされてんだけど……」
「私も……」
「うん?」
「私も陸を照れさせたくなってきた……」
「あ、海ちゃんもはまってくれるの? やったぁ! 良かったね、りっくん。 普段しない事したって私達公認だよ?」
いやいや、海と空の親に悪いわ……
「陸大人しくして?」
空から離れようとしていた俺の手を掴んで海は自分の体に俺を押し付けた。頭の後ろに海の胸が当たった。 そして海は優しく俺の体を後ろから抱きしめるように包み込んだ。
「空、陸は今どんな顔してる? 」
「あ! 赤くなってる。じゃああたしも!」
今度は前から空が抱きつく。 空は海の腰辺りに手を回してがっちりと俺をホールドする。 胸が頭の後ろと前にくっついて息が出来ない……
「りっくんに全然遠慮しなかったあたし達もあたし達だけど照れてるって事はちゃんと女の子だって思われてるんだよね?」
「空嬉しそうね?」
「海ちゃんこそ……」
「あ…… 流石に陸苦しそう。 離してあげよう?」
そう海が言って2人は離れた。 空の馬鹿力で前から締め付けられてマジで苦しかった……
「陸、まだ顔赤いよ? ふふッ」
「はぁ〜、窒息するかと思ったんだよ! まったくお前ら変なとこでは照れるくせにこういう事は平気なのな?」
「だってこういう事するのってりっくんだけだから。 他の男子なんかにやったら恥ずかしくて死んじゃうよ」
「それは俺の前だと男と思ってないのか恥じらいが消えるみたいに聞こえるぞ? 」
「それは違うよ? 陸だから出来るのよ」
なんか俺だけからかわれててきにくわないなぁ…… あ、そういえば思い出した、昔スカートめくり空にしてたっけ。
なら空もそんな服着て俺をからかうなら俺もそうしてやる。 そう思って空に近付き隙を突いてスカートをめくってやった。
「そら!」
「あっ……」
めくった瞬間辺りが沈黙する。 シーンとなり俺はもしやとんでもない事をしてしまったのではないか? と汗がたらりと流れる…… いや、実際とんでもないが。
「あの…… これは……」
俺はその空気が居た堪れなくなって言い訳をしようとすると空が笑い出した。
「ふふ…… あはは! なぁにそれ? 仕返しのつもり? あははは!」
「ププッ…… 陸ったら大昔も空にそれしてたじゃない、フフフッ」
「お、お前らなぁ……」
あ、あれ? なんで笑われるんだ? てっきり激おこプンプンな空になると思ったのにと大昔を思い出すがあの当時も……
「りっくんたらやっぱり私の下着見たかったの? 減るもんじゃないしりっくんにならいくらでも見せてあげていいんだよ? ほら?」
そう言って空は自分からスカートをめくり上げた。
「も、もういい! わかったって! 俺が悪かった! なんか知らねぇけど」
「空、もうやめてあげなよ? 陸そろそろ帰るなんて言い出しそうだし」
「あ! そうだね。りっくんからかってごめんね?でもなんかあたし昔みたいで楽しかったよ? それにりっくんだからこんな事しても平気なんだよ? 男の子に見えてないとかそういう事じゃなくて…… それは海ちゃんだって同じなんだよ?」
海がニコッと笑いかけ俺の頭を撫でてきた。
「そういう事。 陸そろそろご飯にしよっか?」
「え? ああ……」
「じゃありっくんもリビングに行こう? 海ちゃん、良い機会だからあたしにしっかり料理教えてね!」
「はいはい。 じゃあ行きましょ陸」
2人は俺の手を引きリビングへ向かった。 2人の手はとても暖く感じだがそれは俺の手の体温か2人の体温かよくわからなかった。




