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健斗兄さんとえりなさんと別れ俺達はファミレスに寄り少し休憩していた。
「それにしてもえりなさんって人とっても美人だねぇ」
「姫、人の事言えないじゃない。 えりなさんも姫の事見て驚いてたわよ? ていうか姫は確かに美人だけど私達もなんだからね、陸!」
「そんなに釘を刺さなくても海と空は綺麗で可愛いって」
「わかってるならそれでよろしい! りっくんの幸せ者めぇ〜!」
空がそう言って俺の指を自分の人差し指でなぞる。 なんかエロい……
「陸、さっきの健斗兄貴とえりなさん様子がおかしかったね? 本当にどうしたんだろう?」
「ん? そうだよな。 あの山になんかあるのかな?」
「きっと健斗君とえりなさんもあの山で怖い目にあったんだよ。 なんか不気味だしあそこ」
「まぁ空が倒れてた時はビックリしたけど」
「私も陸君が蛇に咬まれた時どうなる事かと思ったもん」
「まぁもう行く事ないと思うし気にしない気にしない」
空はそう言ってドリンクバーの方へ海を誘って行った。
「陸君今日はありがとね。 誘ってくれただけでも嬉しいのに私の分までなんて凄く嬉しい」
姫花がテーブルに乗せていた俺の手を自分の手に絡めて言った。 やっぱり姫花ってこうして見るととても可愛い。
思わず俺は照れてしまって姫花から目線を逸らす。
「まぁ海と空も姫花の誕生日過ぎてた事気にしてたからさ」
「姫ってば手なんか握っちゃって」
海達が戻って来ると姫花はパッと手を離した。
「あはは、陸君に今日の事のお礼言ってたらつい……」
「まぁ本当だったらビックリさせてあげたかったんだけどみんなで選んだ物にしたかったっていうのもあるからね」
「サプライズしたかったのになぁ〜」
「空がこうしようって提案してきたくせに」
ん? あれ? さっき別れたはずの健斗兄さんとえりなさんが遥か後ろの席にいるぞ…… しかも2人ともこちらを見ているような気が。
「あ、陸も気付いたわね。 私達もドリンクバーに行った時気付いて奇遇だねって言われたけど」
「行くとこ一緒なんだね、でも健斗君達も来年の今頃は高校卒業してるんだねぇ。 あたし達もその頃どうしてるだろう?」
空が遠くを見つめてそう言った。 どうしてるってまだこんな関係が続いてたりしてな。
「私は海ちゃんと空ちゃんとこれからも友達でいたい」
「当たり前じゃん姫花! まったく嬉しい事言うじゃない〜!」
空が姫花の頬っぺたを両手で挟んで変顔させる。
「そ、そらひゃん、陸君の前でひゃずかしい」
「フフッ、姫変な顔〜」
それからファミレスを出る時健斗兄さんとえりなさんから手を振られた。 次会う時はまた俺の家に来る時かなぁなんて考えながらプレゼント探しを再開する。
「なんかちょうど良さそうなのって探す時ってなかなか見つからないね」
そうして次々と店を変えそろそろ歩き疲れてきた頃姫花が雑貨屋で足を止めた。 そしてある一点を見つめている。
「んん? 何か良いのでもあった?」
空が姫花の見ている物に視線を向けると空もへぇという感じで見ていた。
「あ、それで良いんじゃないの? なんかこれから私達の思い出作っていくのにピッタリじゃない。 何より可愛い、今まで撮ったのも飾れるしね」
姫花達が見ていたのは多面の写真立てだった。 可愛いのはあんまりよくわかんないけど……
「これ、りっくんと姫花の家に置こうか。 携帯の写メとかじゃ味気ないもんね」
「うん、これがいいな。 陸君、どうかな?」
「俺もそれが良いと思うよ。 姫花もこれならいつでも見れるしな」
「陸君ッ!」
「「あッ」」
姫花はなんと人目をはばからず俺にチュッとキスをした。
「え? あれ?」
赤い顔になった姫花は海と空の方へ行き2人のほっぺにキスをする。 海と空もポカンとする。
「えっと…… ありがとうって意味でその…… やっぱりありがとう!」
「ま、まぁ姫の誕生日も兼ねてるし良いんじゃないかな」
「そうだね、あたし達にもキスしてくれるなんて思わなかったけど嬉しそうで良かった」
そしてみんなで写真立てを2つ買いプレゼント用として包装してもらう。
「じゃあ私達3人からのプレゼントよ陸。 ちょっと早いけど受け取って? 本番の時またおめでとうしてあげる」
「ありがとう海、空、姫花」
そして今度は俺と海と空が姫花に手渡す。
「じゃあ姫も。 遅れちゃったけどお誕生日おめでとう」
「良かったね姫花! おめでとう」
「俺からもおめでとう」
姫花はプレゼントを大事そう抱いてありがとうと微笑んだ。




