痛覚と記憶を失った女の子の話
タイトル未定
パラレルワールドの世界です。建物とかご飯とか純和風です。皆着物。海外とは交流してるけど、文化はあまり取り入れてない感じです。
科学は現実世界と同レベルに発展してます。政府の影響力が弱く、警察は存在しません。代わりに自治体ごとの自警団が存在しますが、基本荒くれ者の集まりになってしまいます。ヤクザみたいなもんです。困った。
◯登場人物
さくら
桜川市自警団の桃井という嗜虐癖の男に監禁され、ひどいめにあっていた女の子。あまりにもひどいめにあっていたので記憶も痛覚も失った。記憶はないけど家族は全員目の前で殺された。
右目がない。他は五体満足だが消えない傷跡はいっぱい残ってる。
右目を取られた時に限界が来て、拘束を引きちぎり桃井を殴り殺した。殴り続けていたら、桃井宅を訪れた桜川市自警団のメンバーに取り押さえられた。
目が覚めたら病院で包帯ぐるぐる巻き。全治三ヶ月。でもちっとも痛くない。ここから記憶が残ってる。
記憶もないし、誰だか特定できないので、桜川市自警団に保護されることになった。さくらという仮名も付けてもらった。他のメンバーやトップはまともな人だった。
桜川市自警団本部は自警団長の家族や主要メンバーの暮らす家でもあり、大きな和風のお屋敷。
たまに気が付いたら暴れてることもあるけど、基本的には元気です。
佐久間
桜川市自警団のメンバー。
真面目な若者。さくらの世話係。とても世話焼き。過保護。小さな怪我も見落とさない。
無痛病は熱さや寒さも感じないので、温度管理や服装選びもきっちり。
怪力。さくらがフラッシュバックで暴れても抑えられる。
桜川楓
9歳。
前自警団長の息子だが、妾腹のため現桜川市自警団長の兄とは年が離れている。
早熟で優秀だった兄と比べられるのが大嫌い。
楓を担ぎ上げてクーデターを起こそうとした一派がいて、そいつらが一掃されて以来自警団の中では腫れ物のような扱い。
反抗期真っ只中で、さくらを見て新しい妾かと言ったり、「楓お坊ちゃんじゃなくて替え玉お坊ちゃんじゃないのか」と皮肉ったりしている。
さくらとまともに会話したのは、庭に迷い込んだ犬をいじめている時。
「私はあなたより年上なので、あなたが悪いことをしているなら叱る権利と義務があります。ただし、寂しくて、構って欲しくてこんなことをしているのであれば、叱り方は考えます。それと忠告しておきますが、私は痛みを感じないので、自分の拳が壊れても相手を全力で殴り続けることができます。で、どうしてあなたはこの犬をいじめていたんですか」「ごめんなさい」
というやりとりがあった。楓は後に「あんなに命の危険を感じたのは生まれて初めてだった」と語る。
それ以来、ちゃんと自分の相手をしてくれるさくらに懐く。
おっちゃん
佐久間の上司。猫っぽい愛嬌のある顔をしているので、グラサンと髭で舐められないようにしてる。
剽軽な性格だが有能。街をパトロールしてトラブルをあっという間に解決する。
さくらと佐久間って分かりづらくね? と思ってるけど、さくらって呼んでも、佐久間って呼んでも、結局二人とも反応するからいっか、と思ってる。
愛妻家。
桜川錦
桜川市自警団長。桜川市の地主の家系でもある。自分の家の土地だし、土地を貸してる人達も大切な家族みたいなもんだから、自分たちでしっかり守る。おかげで他の自治体の自警団よりずっとまとも。
おっちゃんに負けず劣らず有能。トップの立場として、おっちゃんみたいにふらふら外に出れないので、事務仕事や組織内で腐敗がないかのチェックとかしてる。
さくらの件に関しては部下の不祥事として胃を痛めている。市民を守るための自警団が、市民を傷付けていたわけだから、慚愧の念に駆られいる。
父の女癖の悪さにも頭を悩ませている。五回目の結婚って何考えてるんですか父さん。それより不倫の慰謝料ちゃんと払ってるんでしょうね。もう僕は建て替えませんよ。
苦労の多い高身長イケメン。
〇書きたいもの
和風の美しい景色。特に桜。あと和服。
一見普通に見えるけど目が死んでる主人公。
世話焼きお兄さん。
自警団同士での駆け引きや政府との駆け引き。
〇言わせたいセリフ
「記憶も痛みも忘れなきゃ、やっていけなかったんだろうな」
(フラッシュバックで暴れてるさくらを見た楓君に)「あいつの中には鬼がいるんですよ。今はその鬼が暴れているんです」
おっちゃんに言って欲しい。