目覚めの時間
けたたましい目覚ましの音を聞きながら、俺は目を覚ました。
全く何だったのだろうか。夜はかなり強烈な夢を見た。
しかしあれほどの荒唐無稽な夢を見たのはいつ以来だっただろうか。そんなことを考えながら上半身をベッドから起こして愕然とした。
愛用していたデスクトップ型パソコンが消え失せ、代わりに全てデジタル化されたキーボードと画面になっていたのだ。 デジタル画面が液晶なしで浮いている。厚さが0だ。どうやって作るのだろうか。
「夢であって欲しかったな…じゃあ、あのリーナっつう少女も…」
「そんなことを言って、内心は凄く嬉しいんでしょ?夢じゃなかったんだから!」
案の定、存在した。
「言っておくが嬉しいのはお前に会えたことじゃなく未来のパソコンとご対面できたことな。」
とっさに言い訳を考えた。
的確にスルーしたせいで、リーナは少し不機嫌になった。
「じゃあ、朝飯食ってくるわ。あと俺のパソコンは返ってくるんだろうな。」
俺はもはやどうでもいいことを聞いていた。
「捨てたわ。必要ないでしょ?」
「了解です。」
俺はその答えを聞きながら部屋を出ようとドアのノブを回した。
しかしそれから先、押しても引いても開かない。
「おい、どうなってんだ。これ。」
「実はあのあとこの部屋をもとに戻すのを忘れちゃって…もうだいぶ次元の波に流されてると思うよ!」
リーナは舌を出して可愛らしく笑った。
初めてこう思った。
○学生は必ずしも最高とは限らない、と。
感想&評価等頂けたら嬉しいです。




