タイムリミット
「地球を消すだって?ハッ!笑わせるね。なんなら君は神様か何かなのか?」
俺はいつの間にかケンカ腰になっていた。俺は休まず話し続けることにした。
「大体、さっきのあり得ない現象もお前がやったのか?」
しかし返答はない。リーナという少女はパソコンの前でうつむいている。
俺はさらに言い放つ。
「じゃあ質問を変えよう。知らない人のお部屋に勝手に入ったらいけないってお母さんかお父さんに言われたことはないかい?」
言ってから気づいた。少女の握られた拳が震えていることに。
そしてリーナは俺にとんでもないことを言った。
「なんでこのパソコン、基礎世界構成プログラムが入ってないのよ!!!!」
は?なに言ってんだ、こいつ。俺への関心0じゃねーか。
「ちっ…だからこんな所行きたくなかったのよ!こっちの世界にも機器があるって聞いたのに。こんなスペックじゃどうにもならないか…こうなったら…」
なんだかよくわからない独り言だ。
リーナは急にこちらを見た。無表情だが、言葉だけははっきりしている。
「決めたわ。地球を消さずに済むチャンスをあなたに与えます。」
「は?消しに来たんちゃうん?」
俺は自然と言葉が出ていた。
「消す前に地球の文明をもう一度確認することにしたの。だから空間を切り離して、あなたとこの部屋だけ別次元に来てもらったわ。」
こいつの言っていることは嘘ではない。そう思い始めたのはこのときだっただろうか。
周りを見渡すと、さっきの時計が回転と逆回転を繰り返していた。
「本当は消した後、さっき言った世界構成プログラムがインストールしてあるパソコンに、世界観だけ文を書き込んで新たな空間をネットワーク上に作り上げるはずだったんだけど…」
見た目と言っていることが真逆だ。これがギャップ萌えなのか?俺は何を考えてるんだろう。
今度はリーナが話し続ける。
「そしたらここに来るときに私の仲間から、パソコンあっちにもあるよ~って軽~く言われたの。それでインストールされてる私のパソコン置いてきたのよ。まったく、騙すなんて悪質よね。」
「だから私は決めたの!今までバカにされ続けてもきたし!ほんとは地球を消すよう命じられて来たけど、あなたにプログラム用の文を書いてもらうわ。それで地球人はこんなに凄い世界を作りましたよ~って言って、私を見直してもらうの。地球も消えないし、良いと思わない?」
俺は迷っていた。もしリーナの言っていることが全て真実なら、俺は全人類の全てを背負うことになる。
「迷ってるヒマはないわよ。上の世界のやつらにまだ消えてない地球がバレるまで1週間あるかないかなんだから。」
俺は残り1週間だということに衝撃を覚えつつ、結論を出した。
「どうせ消えるなら、最後まであがいてみせるさ。」
「良い返事ね。そういえばまだ名前を聞いていなかったみたい。」
俺はどう答えるか迷いながらも、息を吐き出すと同時に言った。
「影山光輝。 ただの自宅警備員さ。」
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