始まりは突然に2
キーンコーンカーンコーン
「おーい!早くしろー!遅刻だぞー!」
やっとの思いで学校の門に辿りつくと、先生らしき人物が生徒たちを急かしている。
「ハァ…ハァ…」
「おい!君も遅刻になるぞ!早くしたほうがいい!」
「ハァ…はい…」
疲れているせいで声が出ない、朝から本当についてない。
キーンコーンカーンコーン
「終わった…」
その瞬間、霧谷 麗の遅刻が確定した。
もう遅刻なのは確定しているので、ゆっくりと教室へ向かう。
「今日占い一位だったのになぁ…」
落ち込みつつも教室へ到着する。
ちなみにこの学校は「私立 城彩学院」
校舎内は白を基調としており、形は字の如くまさに海外の城、あのデズニーランドのお城に近いものを感じる。
校舎は四階建で、下から一年、二年、三年というシンプルな構造。
「先生来てるかなぁ…」
ちなみもう一つ付け加えると、今日から新学期。
俺が二年生になって初めての学校になる
「新学期そうそう遅刻かぁ…」
そんなこんなで無事に教室に着く。
中ではすでに出席を取っているようだ。
「前崎ー、岡島ー、原中ー」
このタイミングで入るのかよ…
俺は意を決してドアを開ける。
ガラガラ
教室に十分響く音により、皆の視線が一斉に俺に向けられる。
「霧谷ー。新学期から遅刻とはいい度胸だなぁ~」
先生がニヤニヤしながら俺に話しかける。
ちなみに、この先生は「如月 真由美」
この城彩学院に通う女の先生だ、歳は24、スタイルは抜群、髪は黒のロングで顔も整っていると思う、おそらく世間一般でいういい女だ。
故にこの学校の男子からの人気が凄まじい。
「いや、変な人に絡まれてしまって…」
まぁ当然こんな理由が通るはずもなく
「後で職員室ね☆」
100%笑顔でお呼び出しだ…死にたい…(切実に)
「じゃあ霧谷だけ自己紹介してないからさっさとお願ーい。」
「はい…」
あっさりと自己紹介をさせられる。
「霧谷 麗です。趣味は、えー…料理?です…宜しくお願いします…」
パチパチ
愛想だけの拍手がさらに恥ずかしい。
「じゃあお前は今日転校してきた姫咲の隣なー。」
「はい。」
指定された席へ向かう。
パッと見顔は見えなかったけど、女なのは確かだった。
でも俺はさらに驚愕する。
まさか、席の隣が…
「麗!隣になれてよかったわね!」
そこには今日、会ったばかりの女が、俺の席と思われる隣に座っていた。