開演ノ一 卑劣なる男、カロン・オーデハイム
前回のあらすじ…
遠い異国に引っ越してきた室伏の元にセブン・アンタゴニアスの一人、アレハンドロが現れる!鬼火垣と協力して逮捕することに成功したが、その後に村人達から残りのセブン・アンタゴニアスの逮捕をお願いされる!室伏は社会勉強も兼ねてこれを受けるのだった…
(詳しくはcome me 外伝の室伏の今を読んでください、是非よろしくお願いします)
アレハンドロが逮捕されてから2週間後…室伏はアレハンドロを含めた7人の悪徳のギャングの集まり、セブン・アンタゴニアスのことを知った。そして残りの6人のギャングを潰すために奔走する…
室伏「次はどいつを相手取ることにしようかの…」
鬼火垣「ご自分でお決めになさるのも良い心がけだと思いますが、頼まれごとであれば村人達の意見を聞いてみるのもどうでしょう?」
村人「……個人的な話になるがそういってくれるなら聞いてもらってもいいか?」
室伏「ん?なんじゃ話してみよ」
村人「ここの街を拠点にしてるカロン・オーデハイムってやつなんだがこの街にうちの妻と子供がまだいるんだ…」
鬼火垣「逃げ損ねた…ということでしょうか?」
村人「あぁ…こいつは卑劣で慎重なやつで滅多にこの縄張りの街から出ないんだ…そのせいで逃げ出す隙がなかなか見つからねえ。でもアンタ達がもしカロンを倒してくれれば…」
その話を聞いた室伏の顔にやる気の意思が現れる!
鬼火垣「決まりましたね…次の標的が」
室伏「うむ!準備をしていざゆかん!待っておるのじゃ、カロン・オーデハイムよ!」
村人「そういやこの村の守りはどうするんで?」
室伏「お父上は病気が寛容して多少動けるとはいえな…まあ引岸も今こっちに向かってると聞いておるし…そうじゃ!空茨里殿ー!村のみんなのこと頼むのじゃー!」
そういうと茨のベットのようなものが移動してきて中から眠っている女性が右手でグッドポーズをしている
鬼火垣「空茨里ちゃん、任せたわね」
彼女の名前は空茨里榴根彩、鬼火垣の友人であり共に室伏の従者になった経歴の持ち主である。
似力は荒蕗蘭雨根であり、植物を操ることができるが体力消費が激しいため普段は寝ながら行動したり似力を行使したりしている。
鬼火垣「それじゃ、いきましょうか」
空茨里が蔓で作った旗を両手に持ってブンブンと振って見送りをする
鬼火垣「……恥ずかしい」
室伏「アハハ…」
〜そうして行軍を開始し、途中休憩を取りつつもカロンのいる街に到着〜
カロン「へっ!きやがったな異邦人どもがぁ!」
室伏「覚悟するのじゃ!」
そうしてカロンのギャングと室伏の闘いが始まる!
鬼火垣「ほらほら…どうしましたか、手も足も出ませんか?」
ギャングA「このクソアマがぁ!」
室伏「これでもくらうのじゃ!」
そうしてボタンを押した次の瞬間後ろからボクシングのグローブが飛んでくる
ギャングB「へっグローブごときでグァァィ!?」
ギャングC「何やって…アバババババアバラボネ!」
当然このグローブには加算龍で威力が上乗せされている、それでギャング達はバッタバッタと倒れる
鬼火垣「これで…後は貴方だけです」
カロン「へっ!ただ単に時間稼ぎしてたわけじゃねえよ!蜘蛛の領域!」
鬼火垣「!蜘蛛の巣のようなものが…ッ!動きが…」
室伏「なんじゃこれは!?」
カロン「へっへっへっ!これが俺の似力蜘蛛の領域だぁ!時間はかかるし持続力はあんまりないがこの蜘蛛の巣の絵の中に入った判定になった以上もう身動きは取れねえぜ!部下もそのための駒でしかねえのさ!」
鬼火垣「くっ…噂以上の卑劣さですね」
室伏「ふっふっふっ…」
カロン「ァァ!?なんだ余裕そうにしやがって!」
室伏「攻めの道具だけ作ってるわけじゃないぞ!」
そういうと懐から傘型の装置を2つ取り出す、そしてそのうちの一つを自分の足元に転がす!それはドーム状に広がり煌めくシールドとなる!
カロン「そんなもんで攻撃が止められるかぁ!」
カロンが投げたナイフが飛んでいくが当然の如く弾かれる
室伏「加算龍で耐久力は折り紙付きじゃ!なにものもを通さないこのシールドでお主の似力が無くなるまで待たせてもらうとするかの」
カロン「クソッ…だったらそっちの野郎から!」
室伏「無駄じゃ!こっちがシールドを設置する方が早い!」
しかし投げた傘型の装置はシールドに当たって跳ね返ってくる…
室伏「あっ…しまったのじゃー!何も通らないから先に味方に投げないといけないんじゃー!」
鬼火垣「お嬢様……」
カロン「ガハハ!バカめ!狙いを絞りやすくしただけではないか!」
そうしてカロンが鬼火垣に集中攻撃をする!ある程度の攻撃はいなしていたが、動けないこともあって徐々に変則的な攻撃を少しずつくらってしまう!
鬼火垣「(まずいですね……アレを使うべきでしょうか…しかし)」
カロン「どうしたどうしたぁ!このままじゃ俺の似力が無くなる前に終わっちまうぜ?」
引岸「その必要はありませんよ」
カロン「なんだぁてめえ!」
鬼火垣「貴方様は…」
室伏「帰ってきてくれたのじゃな!」
引岸「不肖この私…バケモノ退治から帰還しました」
カロン「へっ!この似力の入ってくるなんて迂闊なやつだ!」
引岸「ならこいつの動きは止められますかね?斬座上!」
現れた武士の出立ちの霊は拘束を影響を受けない!
カロン「クソが!よりにもよって顕現型の似力…俺の似力では行動を封じれねえ!」
引岸「では、早めに討伐させてもらいましょうか」
カロン「舐めるなぁ!」
しかし10分も経てばカロンは地に倒れ伏す
カロン「クソッタレ…」
こうしてカロンを逮捕した
〜村に帰還〜
室伏「帰ってきたのじゃ〜、しっかり一人捕まえてきたぞ」
村人の妻「あなた!」
村人「よかった…ありがとうございます」
引岸「ただいま戻りました雁斎殿」
雁斎「ほう…お主見ないうちにかなり強くなってるのぉ」
引岸「それは相手が相手でしたしね…」
室伏「あのバケモノ倒せたのか!?すごいのじゃ!」
空茨里「(動かないでくださいね)」
空茨里は寝ながら荒蕗蘭雨根の力で鬼火垣を治療する
鬼火垣「ありがとう空茨里ちゃん」
室伏「これで残り5人じゃ!」
セブン・アンタゴニアスの2人目、カロン・オーデハイムの元に向かい部下達を倒した。しかしその時間を利用され、カロンの似力蜘蛛の領域に捕まってしまう。室伏は傘型のシールドで事なきを得るがミスが起きてしまい鬼火垣が無防備になってしまう。その窮地に現れた引岸によりカロンは討ち取られ逮捕された!
これで残るセブン・アンタゴニアスは5人だ!
開演ノ二に続く…
???「ほう?加算龍という似力ですか…使えそうですね」




