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第拾捌話 禿げてる人って自虐する割に指摘すると怒るよね

執筆速度が遅そくてすみません。ストックが後2,3話くらいしかない......

物語の構想はあるんですけど、語彙力なさ過ぎて。

第拾捌話 禿げてる人って自虐する割に指摘すると怒るよね


俺たちはイムチアンの案内に続いてイムチアンが王と言っている奴のもとへ、向かうのであった。

洞窟内の壁には松明っぽいものがついており、外の用には明るくはないが、生活する分には困らなそうだ。


『そろそろ到着だ。』


イムチアンがそういうと、変な模様の書かれた扉が見えてきた。扉の前には人型の兵士が2人立っていた。

禿げている兵士はこちらに気づき声をかけてきた。


『イムチアン様!お疲れ様です。その後ろのニンゲンっぽいのはなんですか?』


『この方は我々の悲願をかなえてくれる方だ。丁重に扱い給え。』


『この方が!我々の望みは叶うのですね!?皆に知らせてきます!』


『おい、いくら400年待ち続けた願いが叶うからって、ここを離れるわけにはいかな、ってもういない!?』


王様がいると思われる部屋の護衛を一人の兵士の制止を聞かずにどこかに走っていった。


(願いってなんだよ。俺が叶えられなかったらどうすんだよ)


『では、王との謁見だ。シエパ開けてくれ。』


イムチアンがそういうと残ったほうのシエパという名前の兵士が扉を開けた。

すると部屋の奥にはソファーに寝そべっている禿げた女性がいた。服は古代ギリシャのペプロスのようなものを着ている。


『あっれ~?イムッチじゃん。どうしたの?何そのニンゲン?本当にニンゲンなの?どこから連れてきたの?それにニンゲンの癖にほぼ裸みたいなかっこしてんじゃん。裸マント?』


『アニ様、お言葉ですがこの方は我々の悲願をかなえる術をお持ちの方だ。』


『……マジ?本気で言ってんの?早とちりだったら許さないんだけど?この子本当に治せるの?』

(何が願いなのかも何を治すのかも聞いてないんですけど!?)


『イムッチこの子に何も伝えてないの?』

『いや、だってそのことを口にするとアニ様怒るじゃないですか。』

『……それとこれは別よ。じゃあ説明してあげるよ。』

(禿げてるっていうと怒られるのかな?いるよね禿げてるって自虐する割に指摘すると怒る人。

ハーゲンダッツとかにも反応するタイプの人って。)

『あれはね、400年前のことだったんだけどね、勇者っていうやつが、急に私たちの棲み処にきてね、攻撃をしてきたのよ。私たちは、ニンゲンなんて襲ったことないのにあいつらが魔物は神敵だ!とか言ってこっちの言うことなんて聞かないから、私たちもやり返したのよ。そしたら、なんかあいつらすごい怒って、呪いを私達一族にかけてきたんだよ【赤禿の呪い】ってやつをね。いつもは、体毛が相手の攻撃を弾いていたのに、弾けなくなって、よけないといけなくなったし、体温も調節できなくなって、沢山の一族が、殺されたわ。

 太陽の光は肌を焼くし、もういいことが全くなかったわ。一応呪いの代償として、毛がなくなる代わりに、ステータスが強くなるっていう効果があったけどね。』


(勇者何やってんだよ、たまにいるよね。こっちの言うこと聞かないくせに自分の正義を人に押し付けてくる奴。それでどうやって、生き残ったんですか?)


『なぜか急に勇者たちが私達への攻撃をやめたんだよ。それで、あっちが攻撃してこないうちに、追ってが来ないところまで逃げようって話になって、逃げてきたのがここだったんだよ。

ステータスが約1.2倍になったおかげで、魔の森と呼ばれるここでも、生き残ることができたんだよ。

この地についてから子供も授かったけど、子どもにも呪いが発現して、毛がなかったせいで、体温調整がうまくできなくて、病気でなくなってしまったわ。そのままだらだらと過ごして今に至るって感じね。

ぎゃくにどうして君はこんなところにいるんだい?』


(普通に暮らしてたら魔熱病ってのになって、そのまま薬でなんとかいきてたら、魔人みたいのに襲撃されて両親と姉は行方不明になって、魔人がボコボコにしてた神様を拾って合体した。魔力が暴走するといけないから誰もいないところに移動しようと思ったらイムチアンにあって、あなたたちの悩みを治したら鍛えてくれるって話だったので、ここまできました。)

【ずいぶんはしょったわね】


『なるほどね。貴女も大変だったのね。イムチアンが事情も知らずにつれてきてすみませんでした。

無礼なお願いで申し訳ないのですが、どうか私たちの髪の毛をはやしていただけないでしょうか?

おねがいします。我々の悲願なんです。』


(ネアどうやって髪の毛を生やすのがいいと思う?)

【そうね、創造魔法で、髪の毛が生える魔法を作るか、呪いの解除をするかの、2択たけど、前者のほうが合理的ね。ただ、創造魔法は私のなけなしの神力を使っているから、今髪の毛を生やす魔法を作った、次からたくさんの魔石が必要になるわ。呪いを解く方にする場合は、すごい時間がかかるけど、神力は使わない。どうする?】


(今作っちゃおう。まだ、時間はたくさんあるしこの人?達は400年も髪の毛を生やす事を夢見てたんだ。今すぐにでも髪の毛があったほうが、嬉しいだろうし。ちょっと今から髪の毛を生やす魔法を作るので待ってください。)


『わかりました。お願いします。』


(イメージは毛母細胞の老化を治すイメージ?

 iPS細胞を創造する……?時間を加速させる?)


【発毛】⋯⋯髪の毛を生やす対象と術者本人の魔力を消費して髪の毛を生やす。魔力を込める量ほど髪の毛が伸び、強靭になる。


(よし!できた!じゃあ、今から魔法を使います。【発毛】!)


カルメラが魔法を使うとアニの頭頂部がひかり始め、白に少しの茶色の混ざった腰までの長さの髪の毛が生えた。


『おおっ!!ついについに毛が!!400年ぶりの毛!本当にありがとうございます。生やしてもらった所悪いんだけど、他のみんなにも生やしてくれないかな?』


(良いですよ。)


カルメラはその後も【発毛】を全員に行った。

そして忠誠を誓われた。


『『我等一同、我が身が滅びるその時までカルメラ様に忠誠を誓うことを宣言します!!』』


(えぇ、、)


『我等はカルメラ様を鍛えるという使命がある!協力してカルメラ様を世界一へと鍛えるぞ!』

『『おー!』』

シエパがそう言うと、他の者達は手を高く上げて

雄叫び?鳴き声?をあげた。ちなみに丁寧な言葉遣いは互いに疲れるのでなしにするという方向になった。



アニたちが呪いを受けて強くなったことには理由があります。物語の後半でわかるかもしれません。

():主人公の心の声。独り言の時と念話に対する返答の場合がある。

『』:魔物たちの念話の声。

【】:ネアによる念話の声。最初はネアも『』だったため間違えているときがある。

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