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第拾参話 大量の『魔物』

おくれてすみません。まだ試験が2週間くらいあるもので......。



第拾参話 大量の『魔物』


◆ハルト視点◆

「魔物の群れだ!リアとリーゼは早く来てくれ!!レオナと、ラティスは、ルッツの部屋にいてくれ!」


あたりにハルトの声が響く。久しぶりに帰ってきて、また魔物退治に行こうと思っていたときのことだった。家の周りが魔物で埋め尽くされていた。


「疾っ!」

俺は、溢れかえっている、魔物を剣で薙ぎ払っていく。死んだ魔物が足場をふさいでいて、とても戦いにくい。


「来たわよ!私も加勢するわ!」

「私も手伝います!」

みんなが来たことで、少しゆとりができた。リーゼが魔法でで、魔物の死体を隅に寄せて、ツェツィーリアが焼却する。これで大丈夫だと思った矢先のことだった。


「おやおや、先に行かせたから、すでに処理し終わっているかと思ってきてみれば半分も死んでいる。

 使えないやつらだ。」


紫色の髪の毛で、捻じれた黒く禍々しい角が2本生えた男が空中に浮いていた。

どうやら敵のようだ。さらに左手には、ぼろ雑巾のようになった女性の服の首根っこをつかんでいる。


空を飛ぶという技術は高等テクニックであるため、本来であれば警戒するところであったが、魔物を倒しながらであったためそこまで考えることができなかった。


「なんだ!貴様は!?なぜこんなことをするこれは明確な敵対行為と受け取ってよいのか!?その女性も離すんだ!」


「あっそ。」

ハルトがそういうと、男は、女性をツェツィーリアが焼却するのに使っていた火の中へ投げ捨てた。


「リア、リーゼ、女性の治療をしてくれ!頼む!」

「わかったわ!」

「旦那様もお気をつけて!」

ハルトは火の中に投げ込まれた女性の治療を、頼むと男の方へ体を向ける。


「……なんて惨いことを!いったい何が目的なんだ!こんなことをして何になる!?」

「さっきのくそ女が余計なことをしてな。それで俺様がここまで赴くことになってしまったのさ。

ここに居るニンゲンの子供を殺るのが俺の目的さ。」


「俺の息子が何をしたっていうんだ!?ただでさえ、満足に生活させることができなかったというのに。

俺は、ラティスを、呼んできただけで、結局何もできなかった!看病も治療もしてくれたのはリーゼとラティスだけで俺は何もしなかった!禍福は糾える縄の如しって、先代が言ってたらしいじゃないか!不幸の後は必ず幸せが来るって!」


「ごちゃごちゃ五月蠅い(うるさい)からそろそろ静かにしろ。」


男は火属性魔法をハルトに向けて撃った。それは、人間には到底到達不可能なほどのレベルの魔法だった。



ハルトは【縮地】を使って魔法をよけて接近する。そして上段から剣を振りかぶる。

しかし、男の頭に剣は刺さることはなかった。

「なっ!?」

「そのような、なまくらで俺の体を傷つけられるわけないじゃないか。」


男はそういうと動きの止まったハルトの腕を目掛けて手刀を繰り出した。

禍々しいオーラを纏った手刀は音速を超え、衝撃波を生み出しながら、ハルトの右腕を引き裂いた。

「グゥゥ!!」

腕が肘からさきがなくなったハルトは悲鳴を上げてうずくまる。

「ハルト!」

「魔物は私が引き留めておりますので早く旦那様の治療を!」

「ありがとう!」


そういって、ツェツィーリアはハルトの下へ駆け寄る。

「人知を超えし力!その力は神の奇蹟!救済の光は天より降り注ぐ!【オールヒール】!」

神々しい光とともに魔法が発動する。しかし、ハルトの腕が治ることはなかった。


「な、なんで治らないの!?どうして!?」

「それは俺が呪いを使えるからさ。俺が攻撃した、相手は呪われるのさ。」

「呪い!?どれだけ魔力必要だと思ってるのよ!」


呪いとは、魔術師の精鋭が、何十人何百人も集まってやっと発動でき、ドラゴンのような強い魔物を倒すために使う封印などをするときに魔法である。それを呪いと人類は呼んでいる。


先ほどの説明の通り、魔力を多量に使う魔法であり、一人では不可能だとされている。

「は、ハルト返事をして!ハルト……うっ、うっ。」

ハルトは出血がひどかった。致命傷だったのだ。ハルトの目からは光が失われ、こと切れたのだった


「お前らの基準で言うと、一千万くらいか?まだ半分も魔力は減っていないぞ。ニンゲンは脆弱な生き物だ。たかが300とかしかないんだろ?かわいそうに。俺ら魔族には手も足も出ない。ましてや、あの方には遠く及ばないだろう。俺は優しいから、ひと思いにやってやるよ。そこの男には苦しい思いをさせてしまったな。」


そういって、男はまた手刀を繰り出そうとする。

「させません!」

「なっ!?まさか俺の手刀を止められる奴がいるとは。これは楽しい戦いになりそうだ。名は何という?

 俺の伴侶にしてやろう。」

「お断りさせていただきます。名も名乗るほどのものではありません。」

「そうか、なら殺す。お前も、その女も。」


◆ルッツ視点◆

「外、大丈夫かな?」

「大丈夫だよ!お母様も、お父様も、すっごーく強いんだからっ!」

「あぁ、そうだな、旦那様も、奥様も、Aランク冒険者だからな。」

両親を心配するルッツに安心させようと、手をいっぱいに広げながらレオナは言った。


「Aランク冒険者ってどのくらいすごいの?」

「そうだな、Aランク冒険者になるには、20年特訓を怠らずにし続けて、やっと成ることができるといわれているんだ。旦那様と奥様は、二人とも弱冠15歳でAランク冒険者になることができているんだ。

 これは冒険者ギルド史上最年少でのAランク冒険者だったんだ。」


「へぇ、そうなんだ。じゃあ大丈夫だね!」

「あぁ。……!?なんだ今の音は!?」


「あぁ、やっと見つかったよ。無駄に家が広くて探すのに苦労したよ。」

黒い角の生えた男がくたびれた雰囲気を出しながら、つぶやいた。


「なんだ!貴様は、ルッツは動くな!旦那様と奥様はどうした!?」

「あぁ、あの男と女?殺したよ。もう一人の女は強かったぞ。倒せなかったから遠くに飛ばしておいた。

 流石に転移魔法は疲れるな。魔力消費が激しいからな。」


「殺しただと!Aランク冒険者だぞ!それにリーゼ様が強い?何を言っているんだ?」

殺したという発言にラティスは激怒した。


「3人の中で、一番強かったぞ。それに俺相手に手加減をしているように見えた。あれは周りに被害が

及ぶから力を出せなかったってことだ。つまりお前たちが両親を殺したようなもんだ。女が全力を出せたら、両親が死ぬこともなかっただろうなあ。」


「そんな挑発になると思わないで!」

レオナは冷静に憤怒しながら腰にさしていた剣を引き抜き男へ振りかぶる。


「そんな攻撃効くわけ……なっ!」

レオナの振りかぶった剣は男の腕を切り裂き、かすかにだが傷ができた。


「な、何故だ!?お前のような小娘風情が!」

「あなたが弱いだけじゃないの?」

挑発されたので、挑発をし返すレオナ。


「チッ、絶対に殺してやる。」

充血した目をしながらレオナを睨むのであった。

レオナの攻撃はなぜ紫髪魔族(仮名)に攻撃が通ったのでしょうね?


お読みいただきありがとうございます。ブックマークや評価をしていただけるとモチベーション向上につながりますのでお願いします。


次の投稿は8月を超えるかもしれません......

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